原油高で日本を待ち受ける“最悪のシナリオ” 「イラン攻撃が長引けば、電気料金は“史上最高値”に」
電気料金が3割増しに
さらに、新年度を迎えた4月は値上げラッシュが家計を襲い、イラン攻撃が長引けば、電気・ガスなどの光熱費は「史上最高値」になる可能性が高いという。
エネルギーに関する経済政策に詳しい、慶應義塾大学産業研究所教授の野村浩二氏が試算するには、
「2022年のウクライナ侵攻時などを参考にすれば、まだ値上がり幅は3分の1程度ですが、今後も需給が逼迫(ひっぱく)して原油やLNG(液化天然ガス)の価格が上昇したら、一般家庭の電気料金が3割増しとなるシナリオを想定しておく必要があります。以前の事例からみれば、電気料金は過去最高を更新する可能性があるといえる。これまでの電気料金が月1万円前後だったら、約1万3000円、年間では3万6000円程度の追加負担が見込まれます」
日本経済全体に対する実質的な増税
負担増は家計への影響にとどまらない。
前出の野村氏によれば、
「本当のインパクトは電気料金だけにとどまりません。エネルギー消費の半分は石油であり、コロナ禍前と比較すると、日本全体では年間20兆円前後の負担増になり得ます。家計や企業にとっては極めて大きなもので、感覚的には消費税率で5~6%の負担増に相当するインパクトです。さらに、石油備蓄の脆弱(ぜいじゃく)なアジア諸国でエネルギー制約による生産停滞が先行すれば、日本の部品輸入が滞るなど、深化したグローバル化のリスクが顕在化する可能性があるのです」
国の財源が乏しい中で、高市政権がガソリンのみならず電気にまで補助金投入を決断するとなってしまえば、またもや多額の財政負担となる。結局、その原資は税金であり、再び過ちを積み重ねることになろう。
4月2日発売の「週刊新潮」では、「令和のオイルショック」がわれわれの生活に与える影響と、これを受けた高市政権が講じている対策について、識者が詳しく解説する。
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