「興奮しすぎて入れ歯が飛ばないようにね(笑)」高齢者をノらせる“ディスコ”が老人ホームに 主催DJが語る狙い
“こういうの初めて”
明かりを消し、大音響を怖がる人もいるのでは? と心配もしていたが、参加者は終始ノリノリ。イベントは大成功のまま幕を閉じた。最前列で参加した女性は、
「楽しくて楽しくて。私、こういうの初めてなんですよ。今まで田舎に住んでいたんだけど、こんな楽しいものが見られるなんて、東京に来て本当によかったわ(笑)。またやってくれないかしら」
と、ご満悦。実は、'70年~'90年代初頭のディスコブームを牽引したのが、現在の60代から70代だ。
「ハルメク 生きかた上手研究所」が50~86歳の女性490人に行った調査によると、ディスコに行ったことがあると答えたのは全体の58・8%と、6割近くに。非日常を楽しめて、音楽を聞きながら全身運動をすることによって、脳の活性化も期待できると、いいことずくめなのだという。
また、このディスコイベントの開催直前にはDJ体験ができるブース、ネイルやメイクを楽しめるブースなどが作られ、お祭り気分を盛り上げた。最新のDJ機材を提供したAlphaThetaの担当者は、
「みなさん、DJ機器に触るのはもちろん初めての方たちばかり。でも、自分たちで選曲した曲に合わせて機材に触れていく中で“この年になって新しいことに挑戦できて嬉しい”といった声もいただきました」
と話す。中には97歳で初めてDJを体験したという人もいて、参加者全員が夢中になってDJ気分を味わっていたという。
ドキドキワクワクを
このイベントを企画しているのは、介護福祉士でDJの「GEN」こと大滝亮輔氏。なぜ高齢者施設でディスコイベントを始めたのだろうか。
「僕は介護士の資格を持っていますし、DJもやっています。最初、このふたつは関係ないものだと思っていたのですが、ひとつにしてみたら面白いのでは、と思って。そこからスタートしました」
と、GEN氏。6年ほど前に自身が勤めている施設で始めたという。その時はDJのGEN氏と、ビデオ映像などを投影するVJ係の2人だけだったという。
「最初はみなさん、ボーっと見ていただけだったんですけど、次第に身体を動かすようになってきて。何歳になっても、ドキドキワクワクする新しい体験をしてほしくて始めたので、これはうまくいくかな、と思いました。
音楽だけではなく、その土地の昔の映像も一緒に流したのがよかったのだと思います。介護もその人に合ったケアの仕方があるように、流す映像も昔の記憶を辿れるように、開催場所それぞれで変えるようにしています」(GEN氏)
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