桜の名所・大岡川で97年に「全身を焼かれた1歳児の死体」…連れ子を虐待した男、「よそに預けた」というウソを信じた母親
精神的な共犯
Yは横浜市の生まれ。高校を中退後、
「ヤクザの組事務所で使い走りをしていたが途中で辞め、長野のホテルへ料理見習いに行っていた。それも長続きせず、横浜へ舞い戻ってスナックに勤めていたが、2年前の冬に店が潰れ、最後は日雇い労働をしていた。遊戯店好きの、典型的な役立たず」(知人)
やがてYは、日雇い労働よりも楽な仕事を見つけた。ヒモ生活である。Tちゃんの母親と知り合ったYが、JR東神奈川駅前のビルで、ヒモとしての生活を始めたのは昨年11月のことだった。
「あの2人、てっきりヤクザとその情婦だと思っていた。驚いたのは小さな子供がいたということです。子供なんか見たことがありませんよ。子供がいたら洗濯物がたくさん干されるはずなのに、そんな様子もなかった。母親は挨拶をしても素知らぬ顔して通りすぎるような人。あの母親も精神的な共犯者ですよ」(近所の主婦)
母親は夜間、保育園にTちゃんを預け、性的なサービスを提供する店舗で働いていた。
結婚相手が子持ちだとは言えず
「Yは彼女の給料を遊戯店につぎ込み、寝て暮らす生活だったから喧嘩が絶えなかった。Yは犬を可愛がっていたが、子供は嫌っていた。Tちゃんの父親に対する嫉妬もあったんじゃないか」(先の知人)
Yは2月22日の午後、頭を殴ったり床に投げ落としたりしてTちゃんを殺し、ボストンバッグに詰めた死体を車のトランクに1週間も放置していた。
「死体の処理に困ったYは2月28日の未明、小学校の校庭で死体にオイルをかけて焼き大岡川に投げ捨てた。Yは『両親から早く結婚しろと言われていたが、結婚相手が子持ちだとは言えず邪魔になって殺した』と供述している」(神奈川県警)
Yは内妻に、「Tは別のところへ預けた」と説明していたという。子供の姿が見えなくなってから30日余りの間、「Yの話を信じていた」と言うこの母親は、一体何者なのだろう。
(以上「週刊新潮」1997年4月10日号「内妻の連れ子を撲殺し焼いて捨てた『夫』」より)
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地裁判決は懲役6年6月
その後、傷害致死と死体遺棄などの罪で起訴されたYに対し、横浜地裁は1997年9月29日。懲役6年6月(求刑は懲役7年)を言い渡した。判決によると、Yは子供が大声で泣きだしたことに立腹し、哺乳瓶で殴る、天井に投げるなどの暴行を加え、死に至らしめていた。
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