中国人観光客は「日本の代わり」に韓国へ…にぎわいの陰で“排便テロ”“スタバ焼酎”の記憶が生む冷ややかな視線

国際 韓国・北朝鮮

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屋台メニューにも観光客の影響が?

 明洞だけでなく、近隣の景福宮(キョンボックン)や光化門(クァンファムン)、そして「ショッピングの聖地」東大門(トンデムン)も、数えきれないほどの中国人観光客で溢れていた。特に東大門の名物料理「タッカンマリ」の店は、中国人の団体客でどこも満席状態だった。

 近くの広蔵(クァンジャン)市場も中国人客でごった返していた。かつてはトッポッキやチヂミ、カルグクス、ビビンバといった典型的な韓国料理が人気だったが、この日はコーヒーやパンなどに長い行列ができていたのが印象的だった。こうした店には、Netflixの料理サバイバル番組に出演したシェフが経営していたり、関わっていたりする店が多いので、その影響だと思われる。自国では公式にNetflixを視聴できないはずの中国人観光客たちも、SNSなどを通じて情報を得て、わざわざ広蔵市場まで足を運んでいるようだ。

 夜、再び明洞に戻ると、新世界百貨店やダイソーには中国語が“蝉の鳴き声のように”響き渡り、まるで中国にいるかのような錯覚に陥った。特にダイソーはセルフレジ方式のため、使い方がわからず戸惑う中国人観光客たちで、レジ前には長い列ができていた。

 屋台にも多くの中国人観光客が座っていた。どうやら、おでんと天ぷらが人気のようだ。「ビビンチョルミョン」や「ホットク」など、観光客にはあまり知られていない粉もの軽食を注文したテーブルも多いのは印象的だった。 むしろ、定番のトッポッキを注文する韓国人の肩身が狭そうなくらいだ。店のオーナーは、

「中国人にトッポッキはあまりにも有名すぎて飽きてしまったのかもしれない」

 と言っていた。明洞の屋台のメニューが、中国人などの観光客の嗜好で変わる……。明洞からトッポッキが消えるかもしれないと危惧する知人もいる。

韓国の若者の7割が「嫌い」…数字で見る“嫌中”

 李在明政権の親中政策、そして日中関係の悪化によって、韓国に中国人観光客は大幅に増えた。しかし、韓国人には、依然として中国に対する「コロナパンデミックがはじまった国」や「世界に迷惑をかける民族」という偏見が根強い。

 特に若い世代にはポジティブなイメージを抱けない人が多数派といってもいいだろう。昨年12月に国会未来研究院が発表した「2025年 外交安保懸案 認識調査」によると、韓国の20~30代はアメリカと日本への好感度が最も高く、一方で中国と北朝鮮に対する嫌悪感は全世代でトップクラスだった。

 同調査でアメリカに「好感が持てる」と答えた割合は20代で63%、30代で62.3%、日本に対しては20代で49.3%、30代で45.7%と、他国に比べ高い水準だった。対照的に、中国が「嫌い」と答えた割合は20代で70.7%、30代で70.8%に達し、60代以上の54.1%と比較しても、若年層ほど中国への拒否感が強いことが浮き彫りになった。

 一部の中国人観光客が韓国人の反感を煽るような、常識外れの行動を繰り返していることもその一因だろう。

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