衝撃の展開が続く「リブート」最終盤 残る謎「スパイは誰か」 回収されていない「伏線」とは
家族に拘る異色作
ホームドラマではないにも関わらず、ここまで家族に拘る作品も珍しい。早瀬と夏海、儀堂と妻・麻友(黒木メイサ)、合六と妻・陽菜子(吹石一恵)、一香と妹・綾香(与田祐希)、警視庁観察官・真北正親(伊藤英明)と妻・葉月(小橋めぐみ)、さらに大物政治家・真北弥一。陰惨な場面と並行して「家族とは何か」と繰り返し問い掛けてくる。
冬橋とマチの関係を家族同然と書いたが、本人たちにとっては家族だ。この2人に限らず、家庭環境に恵まれない子供や若者は親しい仲間と疑似家族をつくりやすい。家族愛を欲しているからだ。
疑似家族の結び付きは傍の人間が考えているより遥かに強い。仲間の窮状は放っておかない。仲間が誰かに傷つけられでもしたら、ただでは済まさない。最終盤で一番恐ろしい存在は合六でも弥一でもなく、冬橋ではないか。
第8回終了段階での一番の名セリフも冬橋が口にした言葉だと思う。第7回だった。マチが冬橋とNPOのために100億円の商品を奪おうとし、死んだあとである。マチに商品の存在を教えた早瀬が「すまねえ」と詫びると、冬橋は冷めた口調でこう言った。
「人のせいにして生きてねえよ、マチは。あいつは自分で決めて、家族のためにここに来ただけだ」
家にも世間にも頼らずに生きる冬橋やマチの姿勢が伝わってきた。ただし、半分は虚勢である。残り半分は誰も助けてくれない冬橋たちの哀しみが言外に表されていた。その分、家族である仲間は掛け替えのない存在であるという冬橋の切実な思いも伝わってきた。
合六は冬橋たちの結び付きの強さを侮っている。冬橋がゴー社の悪事の全容を知ったとき、合六は地獄を見るはずだ。
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