「WBC警察」まで出動する事態に! “ネトフリ独占配信”のウラで起きていた悲劇

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テレビは“全面降伏”

 一方、ネトフリに試合中継のお株を奪われたテレビ各局は、なんとかおこぼれにあずかろうと、なりふり構わぬ珍作戦に打って出た。

「試合後の報道番組では各局、こぞってWBCを取り上げていました。ところが、試合直後の番組では静止画が映し出されるばかりで、肝心のプレー映像が放送されませんでした。3月7日放送の『情報7daysニュースキャスター』(TBS系)で、安住紳一郎アナが“試合が終わって30分後ぐらいになると映像がいただけるんですよ”と明かしていました」(前出のデスク)

 さらに、ネトフリへの“全面降伏”というほかない演出も登場した。

「番組MCや解説者たちがネトフリで試合観戦している模様を撮影し、後の報道番組で放映していました。試合の映像は流れず、MCたちが一喜一憂している様子が流れるだけ。視聴者にとっては何を見せられているのか意味不明だったでしょう。実際、試合の映像は番組ごとに購入しなくてはならず、使用時間は3分以内。もし時間が超過した場合は、ネトフリから追加料金が請求されるといわれていました」(テレビ関係者)

飲食店の苦闘

 右往左往していたのはテレビ局だけではない。酔客たちで盛り上がれるゆえ、スポーツの国際大会を“書き入れ時”とする飲食店も苦闘していたのである。というのも、ネトフリの番組を無断で“商用利用”することは規約に反するからだ。

 普段からスポーツ中継を放映している、さるダイニングバーの店長によれば、

「1次ラウンドの日本戦では満席になりました。規約のことは知っています。うちの運営会社がネトフリのヘルプセンターに放映したい旨は連絡したのですが、返答がないようで……。もし違約金が発生するなら、支払う覚悟はありますよ」

「ネトフリの中継を放映したら……」

 片や、こんなケースも。

「前回のWBCでは、テレビ中継を流したら売り上げが普段の3倍になりました。今回もネトフリに加入して、店内で放映する準備を進めていたんです」

 そう話すのは、奈良の野球居酒屋「ビークレイジー」の店主である。

「ところが3月1日、店のポストに封筒が入っていた。差出人は“WBC警察”。中には便箋が2枚入っていて“ネットフリックスの中継を放映した場合、店内の様子を撮影して拡散します”と。悩みましたが、ルール違反はよくないし、これまでイベントでうちに来てくれた選手たちに迷惑をかけてはいけないので、放映は中止にしました。結局、試合の日はお客さんがそれぞれのスマホで観戦していましたよ」

 むろん“警察”といっても本物ではなく、ネトフリとも無関係。無粋なイタズラか、義憤によるものなのか。

 こうした騒動も日本の敗退とともに姿を消し、SNSでは“ネトフリ解約”がトレンドに。良くも悪くも、今回、ネトフリは放映権だけでなく話題も独占したようである。

週刊新潮 2026年3月26日号掲載

ワイド特集「おとなの事情」より

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