「恐怖心を閣僚に植え付ける目的が…」 高市首相の“高圧的”な言動の理由を旧知の元議員が分析

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忘れられない光景

 シンポジウムでは忘れられない光景があった。

「終了後、参加者が1人ずつサッチャーさんと記念写真を撮る時間が設けられたのですが、やたらとカメラマンが手間取っていて順番が進まなかった。それを見ていたサッチャーさんが、“あなたカメラを2台持っているんでしょう。だったら、もっと効率的に素早く撮影しなさい”と指示したのです。世界的な指導者が、ここまで細部に目を配り具体的に指示するのかと驚きました。当然、そうした振る舞いを高市さんも目の前で見ていましたね」(嶋氏)

 この際、嶋氏はサッチャー氏が物事の進捗管理を徹底的に重視する政治家であることを知ったとして、

「前述したように、高市さんは全閣僚に指示書を出したわけです。通常、日本の政治では調整や空気、曖昧な総意が物事を動かすことが多い。それをあえて文書で明示したということは、自らが指導者として主体的に政策を実行する立場にあるという宣言にほぼ等しい。そうした姿勢からも、高市さんはサッチャー流の政治手法に影響を受けているのではないかと思えます」(同)

 サッチャー氏との出会いは、高市氏にとって人生の転機となったようだ。

「松下政経塾は全寮制で、私は高市さんと同じ屋根の下で生活していました。その頃から彼女は“総理大臣を目指します”と口にしていたのを覚えています。まだ当時は、女性が政治家になること自体が大変だといわれていた時代。ましてや総理なんてと塾内でも冷めた目で見る人はいました。高市さんは首相就任後に“30年間苦労して、やっと自分が実行したいことができるポストに就いた”と発言していますが、あれは紛れもない本音なのだと思います。サッチャーさんも高市さんも庶民出身の政治家。高市さんがサッチャーさんの思想や信条を学ぼうとしたのは、自然なことだったと思います」

 後編では、高市首相とサッチャー氏のさらなる共通点について紹介する。

週刊新潮 2026年3月12日号掲載

特集「ヤンキー高市首相と鉄の女サッチャー 驚きの類似点」より

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