「冬ドラマ」の明暗と「春ドラマ」の期待 早くも注目の夏ドラマ、「GTO」反町隆史の“お相手”は

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下位には問題点が

 8位はテレビ東京「元科捜研の主婦」(金曜午後9時)。7回分の平均値は2.3%(同4.3%)。神奈川県警で「科捜研のエース」と呼ばれていた主人公・吉岡詩織(松本まりか)が、退職と同時に結婚した夫の現役刑事・道彦(横山裕)に手を貸し、夫婦で事件を解決する。コアはかなり低い。

 9位は日テレ「パンダより恋が苦手な私たち」(土曜午後9時)。8回分の平均値は2.3%(同4.0%)。雑誌編集者の平凡な女性・柴田一葉(上白石萌歌)と、動物行動学を研究する変人の大学准教授・椎堂司(生田斗真)が主人公。2人の恋物語である。

 もっとも、序盤は他人の恋の話が中心で、焦点がぼやけていたのではないか。またラブコメを謳いながら、笑える場面が限られている。上白石はコメディの名手だから、勿体ない。コアは普通。

 10位はフジ「夫に間違いありません」(月曜午後10時、制作・関西テレビ)。8回分の平均値は2.2%(同3.9%)。主人公はおでん屋の女将・朝比聖子(松下奈緒)。水死体を行方不明の夫・朝比一樹(安田顕)と勘違いし、保険金を受け取ってしまったことから、蟻地獄に落ちる。主要登場人物は全員、悪人。溜め息が出る。コアは普通。

 11位はフジ「ラムネモンキー」(水曜午後10時)。7回分の平均値が1.9%(同3.6%)。主演を3人(反町隆史、大森南朋、津田健次郎)にしたため、それぞれに見せ場をつくろうとして、構成を難しくしてしまった気がする。

 12位は同じ時間帯の日テレ「冬のなんかさ、春のなんかね」(同)。6回分の平均値は1.8%(同3.4%)。主人公は小説家で古着店アルバイトの土田文菜(杉咲花)である。監督兼脚本家の作家性が極めて強い作品であるため、共感する人、しない人に大きく分かれるだろう。作品の評価も個人によって分かれるタイプの作品だ。コアは普通。

 13位は日テレの監獄物「パンチドランク・ウーマン -脱獄まであと××日-」(日曜午後10時30分)、14位はTBSのK-POP版スポ根「DREAM STAGE」(金曜午後10時)。ともに設定に難があった気がする。出演陣を生かし切れていないのではないか。それぞれ6回分の平均値が1.8%(同3.3%)、7回分の平均値が1.7%(同3.1%)。

 15位はテレビ朝日「50分間の恋人」(日曜午後10時15分、制作・朝日放送)。特に大きな欠点のないラブコメだが、6回分の平均値は1.6%(同3.0%)と低い。放送枠が浸透していない。

 春ドラマの中からヒットしそうな作品をいくつか挙げたい。TBSはプライム帯に3本のドラマ枠があるが、いずれも強そう。

 火曜午後10時台は永作博美(55)と松山ケンイチ(41)が主演する「時すでにおスシ!?」。子育てを終えたシングルマザー(永作)が、鮨アカデミーで鮨作りを学び始めると、そこには個性派講師(松山)らとの新しい出会いが待っていた。スタッフにもヒットメーカーが揃っている。

 金曜午後10時台は「田鎖ブラザーズ」。岡田将生(36)と染谷将太(33)が兄弟に扮する。時効の壁に阻まれ、捕らえられることのなかった両親殺しの真犯人を、刑事の兄(岡田)と検視官の弟(染谷)が追う。

 日曜午後9時台の春ドラマは堤真一(61)が主演する「GIFT」。宇宙物理学者(堤)が車椅子ラグビーの指導に携わる。助演は山田裕貴(35)、有村架純(33)ら。広く共感を呼びそう。

 テレ朝は火曜午後9時台で高橋一生(45)を起用する。これが強そう。「リボーン ~最後のヒーロー~」(火曜午後9時)である。現代で殺された勝ち組IT企業社長(高橋)が、2012年を生きる庶民に転生。人生をやり直す。

 フジは月9「サバ缶、宇宙へ行く」(月曜午後9時)が強いだろう。教師(北村匠海)と高校生がサバ缶を基に宇宙食づくりに挑戦する物語。実話に基づく作品である。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。前放送批評懇談会出版編集委員。

デイリー新潮編集部

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