高市政権を待ち受ける“対中強硬路線”の代償…“レアアース危機”が国民生活を直撃しても“強気”を貫けるか

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中国重視のトランプ大統領

 三牧教授は「中国には選択肢がある」ことも大きいと指摘する。中国は「日本との関係を悪化させたまま放置する」ことも「日本との関係を改善する」ことも、どちらも選択が可能だ。

 さらに三牧教授は「高市氏の対中強硬路線を、トランプ大統領が評価しない可能性もあります」と言う。

「民主主義国の大統領でありながらトランプ大統領は、独裁主義的なリーダーに憧れの気持ちを持っています。習主席やロシアのウラジミル・プーチン大統領を高く評価する理由です。『習近平氏と私の関係は良好だ』と繰り返し強調しています。改めて米中関係を振り返ると、トランプ大統領は昨年10月、米中首脳会談の席で対中高関税政策を実質取りやめることで、中国からレアアース規制の1年延長や大豆など農産品の大量購入の約束を取り付けました。今年11月に中間選挙を控えているトランプ大統領は米中関係の悪化は絶対に避けたいのが本音なのです」

 高市氏とトランプ大統領の首脳会談は3月19日に設定された。一方のトランプ大統領は3月31日から4月2日の日程で中国を訪れると発表しており、北京で首脳会談を行う予定だ。

注目の米中首脳会談

「トランプ大統領は自国第一主義なので、訪米した高市氏との協議は日米の貿易問題が中心になると予想されます。中間選挙に向けた有権者へのアピールとなるよう、総額5500億ドル(約84兆円)の対米投資について、具体的な事業をどんどん決定するよう、さらなる圧力をかけてくる可能性もあります。他方で中国との関係改善を求められる可能性は、それほど高くはないでしょう。中間選挙がある今年、中国との経済関係に波風立てないことはトランプ大統領にとって極めて重要です。それゆえに、高市首相の台湾有事発言があってからも一貫して、日中対立に対して距離をとってきました。中国と『仲良くしろ』と注文はつけない代わり、『日本の味方だ』と積極的に擁護するわけでもない。もっともトランプ大統領は北京で習主席とどんな会談を行うか、現時点での予測は難しいと言わざるを得ません。日本が慌てるような発言が飛び出さないという保証はなく、まずは米中首脳会談がどのような結果になるのか、注視が必要になります」(同・三牧教授)

 第1回【高市首相に対する中国の強硬な姿勢が“自民圧勝”を招いたのか? 「争点なき総選挙」の勝敗を分けた自民と中道の“埋めがたい違い”】では、実は少なからぬ有権者が「対中強硬路線の高市氏」を支持し、「日中融和を訴える野田佳彦氏」を評価しなかったことが自民党の大勝につながった可能性について詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

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