維新は「大阪のローカル政党」か「自民党大阪支部」 吉村代表の“独り相撲”で危うい党運営

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 歴史的大勝に沸く自民党とは対照的に、連立を組む日本維新の会には重苦しい空気が漂っている。

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“自民党大阪支部”

「吉村(洋文代表)のおかげで、維新は完全に大阪のローカル政党と化したな」

 と高笑いするのは、自民党ベテラン議員。

「与党入りしたことで維新とウチとの違いが見えにくくなり、大阪以外の有権者は維新に投票する理由がなくなった。大阪府知事と大阪市長の出直しW選は吉村の暴走で、当面は“自民党大阪支部”として生き延びても、いずれはポイ捨てされて消滅することになるだろう」(同)

 振り返ると、吉村氏は大阪市を廃して複数の特別区に再編する大阪都構想を公約に掲げ、横山英幸市長と共に出直しW選挙を表明。ところが、都構想は2015年と20年に住民投票で否決され、維新は政党公約から撤回。吉村氏が3度目の住民投票への道筋をつける“民主的プロセス”をうたってW選を強行することには党内から異論が噴出していた。

 地元政界関係者も苦笑い。

「他党が“茶番”と突き放して候補者を立てなかったこともあり、吉村さんらは当たり前のように再選を果たした。が、党内に支持する声はほとんどなく、党代表としての求心力はダダ下がり。早くも今後の身の振り方が注目されてるよ」

“思い付き”のW選

 維新の歴代代表も、吉村氏の案には懐疑的だった。

「松井(一郎)さんや橋下(徹)さん、馬場(伸幸)さんまで反対やった。吉村さんは高市(早苗)首相の“独断解散”に触発されて“自分も何かやって目立ったろ”くらいのノリだったんやろうけど、何の計算もない、単なる思い付きに過ぎんかったな」(前出の関係者)

 関西地方で維新から衆院選に出馬した候補者は、次のように憤る。

「吉村知事は自身の対抗馬を打ち倒す勢いを衆院選の弾みにするもくろみだった。結果は赤っ恥をかいただけの“独り相撲”で、われわれの選挙には1ミリもプラスはなかった」

見捨てられた非大阪組

 東日本から出馬して落選した候補者はため息交じり。

「世間が物価高や子育て支援に関心を示す中で“大阪都構想”と言われても、大阪府民以外には響かない。ずっと全国政党化を目指してきたのに、いまさら“大阪ファースト”とは……」

 衆院の選挙戦には悪影響しかなかったそうだ。

「関西以外の地域なら、吉村さんに新鮮味を感じた有権者はいたはず。ところがW選の影響で、彼の応援演説は近畿地方が中心でした。私を含む非大阪組は“見捨てられた”と感じている」(同)

 結局、維新の獲得議席は公示前の34議席から微増の36議席にとどまった。

「どうして誰も、吉村を止められなかったんやろ。本来なら代表辞任を迫るところやけど、人材不足で代わりがいない。彼が“辞めたい”と言い出しても、大阪での人気を考えれば“続けて下さい”と言うしかない。本人もそれを見越してか、周囲に“政界から引退して弁護士に戻りたい”なんてうそぶいてるようやけど」(維新関係者)

週刊新潮 2026年2月19日号掲載

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