“史上最強の新弟子”旭富士も4年半… 「外国人枠」問題で“浪人”を強いられる有望株

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“浪人”期間は4年半

 安青錦(あおにしき)の連続優勝に沸いた初場所だが、ツウなファンは序ノ口力士に熱視線を送っていた。“史上最強の新弟子”との呼び声高い旭富士(23)である。

 新弟子なのに優勝4度の横綱のしこ名を継いでいることからして異例である。

「それだけ期待が大きいという証拠ですね」

 と、スポーツライターの小林信也氏が語る。

 旭富士ことバトツェツェゲ・オチルサイハンはモンゴル出身。伊勢ヶ濱部屋先代師匠の宮城野親方(元横綱旭富士)に見いだされ、15歳だった2018年春に来日した。神奈川県の高校に通い、卒業後伊勢ヶ濱部屋に入門。ただ、“外国出身力士は1部屋1名”という原則により、モンゴル出身の現師匠・伊勢ヶ濱親方(元横綱照ノ富士)が昨年初場所で引退するまでデビューはお預けに。“浪人”期間は実に4年半にも及んだ。

 185センチ、150キロと体格に恵まれ、稽古では関取衆とも互角に渡り合っているという旭富士は、初場所で7戦全勝し、悠々と序ノ口優勝を飾った。

外国人力士が流出

 実は、彼のように外国人枠のせいで浪人を強いられている若手有望株は少なくないのだとか。

「例えば、横綱大の里の母校である新潟県立海洋高校相撲部にもそんな境遇の後輩がいて、卒業後の行き先に窮しています。どこの部屋も外国人枠を使い果たしていて、空席待ち状態ですから。外国人不在の部屋もあるにはあるのですが、そういう部屋はかつて外国人を入門させて散々な目に遭って“外国人お断り”だったりするんです」

 そんな状況に舌なめずりしているのが、元横綱の白鵬翔氏だ。彼はかねて、相撲の五輪採用や国際大会「世界相撲グランドスラム」実現について熱く語っている。

「日本人も強くなっていますし、協会はもっと外国人への門を開くべきでは。でないと、白鵬さんの新団体に有望な外国人力士が流出してしまうかもしれません」

週刊新潮 2026年2月12日号掲載

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