「80億円がまんまとJGAの懐に」 全国のゴルフ場を困惑させた“便乗値上げ”計画
一律10万円の引き上げ
全国のゴルフ場を傘下に置く公益財団法人「日本ゴルフ協会」(JGA)の動きが波紋を呼んでいる。
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正会員である各クラブの年会費増額などが突如決定されたのだ。が、「事前説明などの根回しがなく、議決に際しては紛糾しました」(関係者)。
昨年12月18日のJGA臨時理事会。そこで財務改善に関する議案が上程された。(1)赤字補填のための年会費増額と、(2)公益事業拡充のための「JGAゴルフ普及・振興協力金」の導入を盛り込んだものだった。
「出席した理事らからは、値上げ話は唐突で時期尚早ではないかとの声も出ました。可決したとはいっても(1)は20対6、(2)は19対7。少なからぬ反対票が出たのが印象的です」(同)
正会員の現在の年会費は9ホールを持つクラブで14万円、18ホールで26万円、27ホールで34万円、36ホール以上では40万円。
(1)は18ホール以上のクラブで一気に一律10万円も引き上げる内容だ。(2)の「協力金」はプレーするゴルファーから35円、もしくは90円を徴収する案が示され、次の理事会で詳細が決議される予定という。
「加盟クラブは約1500。仮に全クラブで会費を値上げすると1.5億円の増収になる。ゴルフ場を利用するプレーヤー数は年間延べ9000万人ほどで、もし90円の協力金を取れば、年に80億円前後がまんまとJGAの懐に入るわけです」(同)
「80億円を何に使うつもりなのか」
JGAには全国8地域のゴルフ連盟が加盟する。うち1都10県に約500のクラブを擁する「関東ゴルフ連盟」(KGA)の理事は反対に回った。KGAに確認すると、
「傘下のクラブに説明する時間もなく、引き上げられる10万円という額の根拠について説明もなかったため、クラブから問い合わせを受けても答えられない。それにそもそもゴルフ振興というが何を振興するのか明確にしないことには……。それが反対した理由です」
前出の関係者は、
「総計80億円を超える増収額を何に使うつもりなのか。利用者の意向も尊重しなくていいのでしょうか」
と、表情を曇らせる。
ゴルフ界が二つに割れる恐れ
「協力金についても、関東圏などにある利用者の多いゴルフ場はもともとプレーフィーが高く、協力金の分を利用料に転嫁した値上げも気付かれにくいかもしれません。しかし、地方の安いゴルフ場は値上げの率が大きくなるので転嫁できず、クラブ側が自己負担に追い込まれる可能性も。利用者減にあえぐ地方の衰退が著しい中、ゴルフ界が二つに割れる恐れがあります」(前出の関係者)
当のJGAは、
「まだ加盟クラブに正式な通知を出しておらず、この件に関してご回答できることは現時点ではない」
とのこと。クラブへの説明は今後行う方針のようだ。
JGAの次期理事会は3月。“いずこも値上げ”の風潮に便乗するかのごときJGAの策動は、「公益」を冠する財団法人の看板を大いに毀損しかねない。


