高市自民に「単独過半数」報道も、衆院解散は5割以上が「評価しない」のナゾ…高市首相の信任を問う選挙に「予算855億円」を注ぎ込む価値はあるか
大統領選ではなく衆院選
伊藤氏は「もし大統領選なら、候補者の高市さんを支持する有権者が『高市早苗』の票を投じるのは普通のことです」と言う。
「しかし2月8日に日本で投開票が行われる選挙は大統領選ではなく衆院選です。高市さんも自民党も共に支持している有権者であれば、選挙区で立候補している自民党の候補者に一票を投じることに疑問は感じないでしょう。一方、高市さんは支持しているけど、特定の政党は支持していないという無党派の有権者は混乱しているのではないでしょうか。『高市さんを応援するためには、小選挙区で立候補している自民党の候補に“白紙委任”する形で1票を投じろ』と言われているに等しいからです」
共同通信やANNの世論調査を見ると、衆院選で重視する政策として「物価高対策」と答えた人が多かったことが分かる。
「世論調査で解散に反対する人が過半数を超えたのは、物価高対策に必要なのは総選挙ではなく国会での議論だと考えているからでしょう。1月19日の記者会見で『飲食料品の消費税率を2年間0%にする』と言及しましたが、これも有権者に見透かされてしまったと思います。なぜなら高市さんは『実現に向けて検討を加速する』と述べたからです。永田町で『検討を加速する』は『すぐにはやらない』という意味です」(同・伊藤氏)
855億円の是非
「中道が『今秋から恒久的に食料品の消費税率を0%に引き下げる』という公約を発表したから、高市さんも食料品の消費税2年間0%を打ち出したのだ」──こう考える有権者も少なくないと伊藤氏は指摘する。
「高市さんが消費税0%に言及した最大の理由は、野党との争点を潰すためだということを有権者は分かっているわけです。『高市さんは本気で消費税を0%にするつもりはあるのか?』と感じている有権者も同じように相当な数に上るでしょう。となれば、衆院選で発生する“コスト”に疑問の目が向けられるかもしれません。選挙期間中、『855億円の予算を投じて総選挙を行う必要があるのか』という議論が起きる可能性はあると思います」
読売新聞の世論調査通りの結果となれば、世論は「高市さんが下した解散するという決断は正しかった」と受け止めるかもしれない。
だが、自民と維新の議席数が伸びなかった場合は、「そもそも高市さんが解散を決めたのは正しかったのか?」と批判が殺到する可能性があるというわけだ。
第2回【「真冬の総選挙」で“創価学会の女性部”がカギを握る理由…自民は「風まかせの空中戦」、中道は「組織票だのみの地上戦」という“ねじれ選挙”の驚くべき結末】では、高市旋風を追い風に“空中戦”を戦う自民に対し、学会票で“地上戦”を戦う中道、そして国民民主と参政はどこまで善戦するのか、詳しくお伝えする──。
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