40歳・芸人の「チャーハン」動画が異例ヒット まさかの159万回再生…SNSで大ブレークしているワケ
芸人特有の悲壮感なし
しかし、彼には下積み時代の芸人特有の悲壮感がなかった。しゃべり方は落ち着いているし、服装もおしゃれで品がある。料理が上手いだけでなく、革靴の手入れや修理を自分でやるような器用な一面もある。そんな彼の慎ましくも上質な暮らしぶりは、芸人の中でも異彩を放っていた。
ドンデコルテが「M-1」で披露した漫才は、まさに渡辺のそんなキャラクターを生かしたものだった。「厚生労働省の定めた基準によると貧困層に属します」という自己紹介で観客の心をつかみ、そこから演説口調で自分の情けないところを堂々と語ってみせた。
2本の漫才とも「いかにしてつらい現実から目を背けるか」ということがテーマになっていた。あの漫才はただの「お笑い」ではなく、金はなくとも気高く生きる彼の心の叫びでもあった。だからこそ、あれだけ大きなインパクトを残したのだ。
そんな渡辺の作るチャーハンは、ドンデコルテの漫才と同様に繊細かつ丁寧に作られていて、彼の人間性がそのままにじみ出ている。「銀次チャーハン」がこれだけ人気を博しているのは、「M-1」を通して多くの人が彼のキャラクターに魅了されたからなのだ。
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