「斬新な試み」「やり過ぎ」と賛否 「水ダウ」前代未聞の衝撃企画 異例の“次週持ち越し”にサプライズはあるのか

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過去にはスギちゃんが骨折

 今回の放送内容に関して、SNSなどでは賛否両論の意見が飛び交っていた。斬新な試みとして評価する人もいたが、プレッシャーを与えて飛び込みを強要するのはやり過ぎではないか、という声もあった。

 批判の声が多かった理由の1つは、10メートルの高所からの飛び込みがきわめてリスクの高い行為だからだ。もちろん、裏では事前に正しい飛び込み方について専門家からの指導などは受けているものと考えられるが、それでも失敗すれば重傷を負ってもおかしくない。

 実際、過去には芸人のスギちゃんがバラエティ番組の企画で10メートルの高さからプールに飛び込んで、その衝撃で胸椎を骨折したことがあった。できる限りで安全に配慮しているのだとしても、相当危険な行為であるのは間違いない。高野が脅えるのも無理はない。

 また、飛び込めるかどうかだけで視聴者の興味を引きつけて1時間の番組を作るのは、それ自体が挑戦的な試みであると言える。今回は結果的には最後まで飛び込みに成功しなかったため、視聴者の中には物足りなさを感じた人も多かったはずだ。普段のVTR中心の緻密な番組作りを期待していた人にとっては、やや退屈に見えた可能性もある。そういう人が企画自体を批判したくなったのかもしれない。

 ただ、個人的にはそれなりに楽しめた。高野が飛び込むことができなかったとはいえ、リアルタイムで挑戦を見守ることにはそれなりの楽しさがあった。映像としては、水着姿の中年男性が飛び込み台の上で震えている様子が映されているだけなのに、次の瞬間に何が起こるのかとワクワクして見ていられた。「令和のあさま山荘事件」と呼びたくなるようなドキュメンタリーとしての見ごたえがあった。

 次の放送回でもこの企画を行うということになっているが、全く同じような内容を二週続けて行うというのはさすがに考えづらいので、そこに何らかの驚くべき仕掛けが用意されているはずだ。この番組ならではの世の中をあっと言わせるようなサプライズを期待している。

ラリー遠田(らりー・とおだ)
1979年、愛知県名古屋市生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家・ライター、お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など多岐にわたる活動を行っている。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務めた。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『松本人志とお笑いとテレビ』(中公新書ラクレ)など著書多数。

デイリー新潮編集部

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