8週連続1位、130億円突破…「国宝」を超える? “静かに大ヒット中”の続編映画 タイパ世代に「劇場に足を運ばせる」2つの理由
「前回のイベントで『国宝』を超えたらいいなと小さな声で言ったのですが、もう少しですよ! それにしても130億円超え。本当にみなさんのおかげです」
1月21日、満席の映画館で行われた「『ズートピア2』超メガヒット御礼舞台挨拶」で、吹き替えを担当した高嶋政宏は、満面の笑みを浮かべてこう語った。
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ディズニー映画「ズートピア2」の快進撃が止まらない。昨年12月に公開してから8週連続で動員トップを維持し、1月20日までに国内興行収入130億6351万円、国内動員958万7861人を記録。興収193億円・動員数1370万人を突破した「国宝」に迫る勢い(2026年1月18日)で、公開日数を鑑みれば国宝超えも視野に入りそうだ。
さらに、歴代興行収入ランキングでも1月18日時点で31位と、「ジュラシック・パーク」(32位)や、同じくディズニーの「美女と野獣」(34位)、「アラジン」(35位)をすでに抜き去っている点にも注目したい。この「静かなメガヒット」の理由はなんなのだろうか。映画ライターMINORU氏に話を聞いた。
「『ズートピア2』が公開されたタイミングは、アニメ映画の人気作品との競合がない時期。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』がロングランで、いまだに上映しているとはいえ、公開から4~5か月経っていますし、「劇場版 呪術廻戦『渋谷事変 特別編集版』×『死滅回游 先行上映』」が1か月前の公開でした。そこにファミリーで楽しめるディズニー作品で、10年前に公開して大ヒットした『ズートピア』の続編が公開されたわけですから、集客は期待できますよね」(MINORU氏)
ディズニー公式サイトでも〈劇場には10代~20代の女性を中心に、ファミリー層や30代以上の男女やカップルなど老若男女問わず幅広い客層が足を運んでいます〉と紹介されているが、若い世代では、映画やドラマはサブスクや“倍速鑑賞”が当たり前と聞く。何よりタイパやコスパを真っ先に考える世代が映画館へとわざわざ足を運び、決して安くはないお金を払い、約2時間という時間を映画鑑賞にどうして費やすのだろうか?
実を結んだプロモーション
「一つは、作品が持っているパワーが強いこと。このパワーというのは、ストーリーが面白いというのはもちろん、どれだけ話題になっているのか、ということも含みます。『ズートピア2』では、“日本全国ズートピア化計画”として、日本中の有名な場所や企業を“ズートピア化”する大掛かりなキャンペーンを実施。中でも作中に登場する街・ズートピアと静岡県がパートナー都市として連携するなど、多くの人の目に留まるようなプロモーションをかけました」(MINORU氏、以下同)
静岡県は動物園数が全国一多く、また県名に「ズ」がつく唯一の県ということで選定されたそう。またヤフーJAPANとのコラボで「ヤズ~JAPAN」という特設サイトを作ったことも話題に。
「話題になっても映画館に足を運ばなければ観ることはできません。例えば『国宝』は、公開してからSNSで“この映画は面白い”という情報が流れ、口コミで広がっていきました。作品が面白いから175分という上映時間でも映画館に行きますし、何より観なければ周囲との会話についていけない。『ズートピア2』にしても、人気作品の続編ですから、10年待っていたというファンや、早く観ないと流行りに乗り遅れると思う人もいると思います」
確かに、映画については配信やDVDの発売を待っていると、その時にはもう違う作品に話題が移っている。映画館に行かないと観ることができないとなれば、タイパやコスパとは言っていられないだろう。もうひとつ理由はある、とMINORU氏。
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