8週連続1位、130億円突破…「国宝」を超える? “静かに大ヒット中”の続編映画 タイパ世代に「劇場に足を運ばせる」2つの理由
映画館に行く行為=エモい
「映画館に行くこと自体が若い世代で“エモい”と認識され始めているんです。映画館が複合施設のシネマコンプレックス(シネコン)の形態に変わることで、座席などもカップルで楽しめるソファーのようなペアシートが作られたり、高解像度の映像と高品質の音響システムを組み合わせた『imax』の劇場も増えました。
こうした特別な施設で、自宅やスマホといった端末では体験できないことに、割高であってもお金を支払う。Z世代より下の高校生でも〝携帯で映画を観るより、映画館でしょ〟という子たちが増えています」
同じく興行収入100億円を突破した映画「チェンソーマン レゼ編」の作中で、「主人公が憧れの女性と1日中、映画館を巡る映画デートをするシーン」もいまどきの若者のハートに刺さる「エモい」シーンだったのかもしれない。
ここに、興味深い調査データがある。2024年に「GEM standard」が実施した映画鑑賞についてのアンケートで、19年から23年の推移を見ると若者は映画館中心にシフトし、30~40代のミドル層は映画館やテレビでの無料放送やサブスクでの視聴が共に減少。シニア層では映画館よりもサブスクに移っているという。
今後の映画界の課題
「この調査では映画鑑賞の方法についての変遷が浮き上がりましたが、いちばんショックだったのが、映画そのものを観ないという人の割合が全世代で増えていたことです。ヒット作で“興行収入が数億円突破!”というニュースで映画界が盛り上がっているように見えますが、それは何本かの作品に限ったこと。“映画館離れ”よりも“映画離れ”の方が深刻な問題になってくるでしょう」(MINORU氏)
コロナ禍で人が集まる劇場が閉鎖されるなど、大打撃を受けた映画界。最近はその反動で観客が戻ってきたともいわれていたが、これから先は決して明るいとはいえないようだ。
「娯楽が多様化していく中、映画は本当に面白い作品と、プロモーションを緻密に計算した作品しか残れなくなっていくでしょう。これからは映画館がシネコン化して若い層にウケたように、作品以外のハード面で獲得したファン層が飽きないよう、新たな“仕掛け”を考え続けることも大切になると思います」(MINORU氏)






