元横綱・白鵬氏が語る「ゴールはオリンピック!」の真意 女子部も新設「白鵬杯」が新たな聖地“トヨタアリーナ東京”でまもなく開幕

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トヨタアリーナ東京をアマチュア相撲の聖地に

 そもそも白鵬氏がこの大会を始めたきっかけは“危機感”だった。白鵬氏本人が当時を振り返って言う。

「当時は大相撲界にさまざまな問題が起きていて、場所が始まっても国技館など会場はいつもガラガラ。現在のように“満員御礼”になることがなかった。子供たちが相撲から離れてしまうという危機感が私にはありました。そこで、自分が獲得した懸賞金を使って白鵬杯をスタートさせたのです」

 白鵬杯は回を重ねるごとに参加者も増え、コロナ禍の2021年に中止になったことを除き、毎年開催された。しかし、白鵬杯のさらなる発展のためには、クリアしなければならない課題があった。それは参加を希望する女子選手が増えているにもかかわらず、国技館で開催する限り土俵に上がれないという問題である。

「去年、日本相撲協会を退職した時、友人であるトヨタの豊田章男会長にアマチュア相撲に“聖地”がないとお話したところ、アリーナを作りましょうとおっしゃってくれました。そしてある日、“横綱、つくったぞ”と。それがトヨタアリーナ東京でした」

 この日の会見には、有明コロシアムで開催された第3回白鵬杯に男子に交ざって出場し、3位になった女子選手・長谷川理央さん(22)も出席。長谷川さんは2024年の世界相撲選手権女子中量級でチャンピオンとなり、現在も慶応義塾大学4年で、相撲部で相撲を続けている。トヨタアリーナ東京で開催される第16回白鵬杯では久しぶりに女子成人の部に出場する予定だ。

ゴールは「オリンピック種目」

 新たな“聖地”での開催、“女子部門”と“成人の部”の開設とプロデューサーである白鵬氏の夢は大きく前に踏み出した。しかし、「それではまだ足りない」と白鵬自身は考えている。

「ゴールはオリンピック。五輪種目にすることを目指さないと、それぞれの国からの相撲への応援や援助が得られない。白鵬杯でそのためのベースを作り、世界に発信していきたい。大相撲には、横綱・大の里、大関・琴桜、伯乃富士、義乃富士ら、白鵬杯経験者が活躍している。白鵬杯出身の外国人関取・狼雅も誕生した。この美しい日本を見て、学んで交流して、相撲を続けていく。彼らが相撲のために何かしたいとなっていけば、白鵬杯1つの成功。新たなスターが誕生すれば嬉しい」

 そして会見の最後に、白鵬氏は茶目っ気たっぷりにこう訴えた。

「大切なことを伝えます。白鵬杯は二日間、無料で観戦できます。誰でも見に来られますので、ぜひ来て、楽しんでください」

デイリー新潮編集部

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