「東半球」で米国の助けは望めない? トランプ大統領のベネズエラ急襲、「台湾有事」への影響は

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「安倍さんであっても同様の対応をした」

 この姿勢について、再び山上氏が語る。

「安倍さんであっても、今回は同様の対応を取ったでしょう。ベネズエラは米国の“裏庭”にあたり、そこについて日本はああしろこうしろと言う立場にありません。安倍さんの時と違い、高市さんはトランプ氏より国のトップとして先輩でもありません。いま“国際法違反だ”とトランプ氏を大上段から批判しても、反発を招き不利益にしかならないのです」

 そう対応を評価しつつ、肝心なのはトランプ大統領をベネズエラにくぎ付けにしないことだと語る。

「もしトランプ氏がベネズエラをはじめ西半球にかかり切りになれば、当然、台湾有事などにも不安が出てきます。高市さんも、安倍さんがやったであろうように、会談の場などで“あの作戦は見事だった”などとトランプ氏に耳打ちし、関係を良好にしつつ目線を向けさせるべきです」

 小谷氏が補足する。

「最悪のパターンは米中でG2が築かれてしまうこと。高市さんは安倍氏の後継を自任するのであれば、トランプ氏に頻繁に電話をかけ、そうならないよう裏で誘導ぐらいはすべきです。情勢を見れば解散総選挙なんてやっている場合ではありません」

 高市首相は今春に訪米を予定している。果たして“ドンロー主義”に夢中のトランプ氏を振り向かせられるだろうか。

 前編では、トランプ大統領がベネズエラを急襲した思惑について、専門家の見立てを報じている。

週刊新潮 2026年1月22日号掲載

特集「ベネズエラ急襲で日本人が知りたいトランプ大統領『5つの疑問』」より

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