「東半球」で米国の助けは望めない? トランプ大統領のベネズエラ急襲、「台湾有事」への影響は

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台湾、日本はどうなる?

 昨年、米国防総省が公表した報告書では、27年末までに中国は台湾を巡る戦争に勝利する能力を獲得すると見込まれている。明海大学教授の小谷哲男氏は、今回の件が台湾有事にも影響する可能性があると語る。

「昨年末、中国軍による台湾周辺での演習についてトランプ氏は“心配していない”と語りました。ベネズエラの件と合わせて、中国には“西半球での勝手は許さないけど、アジアでは好きにして”というメッセージに取られてしまう心配があります。今年はトランプ氏と習近平国家主席(72)が4回にわたり首脳会談をする予定で、何らかの合意文書を交わすとみられます。G7ならぬ米中の“G2”で互いに不干渉を取り決めるような事態になれば、台湾ひいては日本にとって憂慮すべきことです」

 一方で米国は9日、タイ・カンボジアの停戦を維持するために約4500万ドル(約70億円)を投じると発表したほか、大規模デモが続くイランにも介入を検討しているとされ、完全に「西半球」以外から手を引いているわけではないようだ。

「ロシアがウクライナにやりたかったこと」

 この点、先の杉山氏は、

「確かに米国は西半球を重視すると言っていますが、他地域への軍事的なコミットを完全にしないとなると、日米安保体制が根本から崩れてしまいます。すぐには中国が台湾を好き勝手できるということにはならないでしょう。また、トランプ氏はベネズエラの石油利権などを含め、何らかのディールを中国としたいとも考えている。西半球以外への関与を全てやめるとは考えづらいです」

 前駐豪大使で外交評論家の山上信吾氏も言う。

「米国がベネズエラでやったことは、まさにロシアがウクライナにやりたかったことです。それを米国は簡単にやり遂げた。このことはウクライナ侵攻や台湾有事を正当化するより、むしろ侵攻をもくろむ権威主義国への抑止力になるでしょう」

 とはいえ、わが国としてもただ手をこまねいているわけにもゆくまい。

 予測不能なトランプ大統領と蜜月の関係を築いていたのが、故・安倍晋三元首相である。高市早苗首相(64)は安倍元首相が築いた関係性を存分に生かして対米外交に当たっているのだが、今回の軍事行動に関しては言及を避けている。

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