「石破はいっそ自民党を出て行け」 「再登板?ありえないでしょ」 「中道改革連合」からアプローチを受けた首相経験者らの思考と評価

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石破氏の悩み

 しかし、なりふり構わず解散した場合、自民が割れて、どちらが真正な自民なのかを争う選挙になっていた可能性もあった。

「石破氏としては国民の審判を受けた“健全な野党勢力”と行動を共にし、政治を前に進めていきたいとの思いがあったということでした」(同)

 若手時代から政治改革に心血を注ぎ、そのために自民を離党し、小沢一郎氏率いる新生党に入党した過去もある石破氏らしいプランだったのかもしれないが、「もう一歩」を踏み出すことはできなかった。

「石破内閣で防衛相をつとめた中谷元氏は、”石破さんに聞いた限りでは、今回、野党からのアプローチはなかったそうだ”という旨の発言をテレビでしていました。しかし、何らかの形で中道の結党に至るまでに石破氏にアプローチがあったことは間違いありません。現時点ではそれに乗るという返事はしていないようですね」(同)

 中道の結党で政界は再編も視野に流動化が始まる可能性もはらんでいる。

「今回の選挙の結果いかんによっては石破氏にも動きがあるのかもしれませんが、現時点ではその可能性は低いと見ています」(同)

 首相就任前から「自民党から出て行け」といった批判を受けることが多かった石破氏だが、こうした声に対して過去の著書では次のように自身の考えを述べている。

一度党を出た経験があるからこそ

「あちこちで自分の考えを述べていると、さまざまな声をいただきます。ネット配信された際に寄せられるコメントにはなるべく目を通すようにしています。
 その中で多いのは次の二つでしょうか。
『いっそ新党を作ればいいじゃないか』
『そんなに文句があるのなら自民党を出て行け。足を引っ張るな』
 前者には期待を込めて書いてくださる方もいらっしゃるのでしょうが、後者については長い間、寄せられてきた批判です。
 私は政治家になってから一貫して『自分が正しいと思うことを自由に述べられなければ、政治家になった意味がない』と考えています。また、自民党は多様な意見により強さを増す――言い換えれば国民の支持を得る――政党だと思っています。ですから、異論に対して『足を引っ張るな』というのは的外れですし、そのような言説はむしろ『ひいきの引き倒し』になり、自民党を強くすることにはつながらないと思います。
『新党を作れ』という声については、一度党を出た経験があるからこそ、『青い鳥は外にいるわけではない』というのが実感です」(石破茂著『私はこう考える』所収「『いっそ新党を作れ』の声に答える」より)

 石破氏、岸田氏ともに心情的に中道に共感するところがあるにしても、離党といった選択をする可能性は極めて低い、というのが現実的な見方のようである。

デイリー新潮編集部

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