電撃解散「高市首相」は、立憲民主と公明の「野合」を正面から批判できるか
展望が描けない両党が
「立民はかなり追い詰められていました。今回の高市首相の解散宣言をきっかけに重い腰をあげるきっかけをもらった格好でしょう。同様に公明も26年にわたる与党暮らしから野党生活に移って存在感の示し方に苦慮していました。袋小路とは言わないまでも展望が描けない両党が手を組んだという印象でしょうか。新党結成という流れになるなら、その形自体はかなり思い切った感じはしますが」(同)
解散のタイミングに新党結成をぶつけるスタイルは過去にもあった。2017年9月25日のことだ。当時の安倍首相は消費増税の使途変更について国民に信を問うとし、「国難突破」と名付けて解散を表明したが、東京都の小池百合子都知事は同日、希望の党を立ち上げ、自らの代表就任を発表した。
最大野党の民進党(代表:前原誠司氏)は希望の党への合流方針を決定。野党再編の動きが進み、非自民勢力結集への期待が高まっていった。
「その時の小池氏の動きについて安倍氏は意表を突かれ、相当焦っていたことを記憶しています。結果的に小池氏が自身に反対する勢力を“排除いたします”と宣言したことが失速を招き、自公与党は選挙に大勝しましたわけですが、あれがなければ結果は変わっていたかもしれません」(同)
希望の党の記憶
安倍氏は、希望の党結党を受け、厳しい戦いになることを覚悟したとのちに回顧している。ちなみに、小池氏の「排除」発言などを受け、民進党内のリベラル系議員は枝野幸男氏を中心に新党を結成した。これが立憲民主党だった。
「今回の新党結成の話はサプライズであり官邸内では危機感が強まっていますが、希望の党の時ほど極めて大きなショックを与えるものではない印象です。もちろん、これまでさんざん指摘されてきた“塊(かたまり)になれない野党”という壁を越える動きではありますし、よく言われるように公明・創価学会票がなければ当選できなかった自民の衆院議員も少なからずいます。データ上、公明・学会票の多くが立民系候補に移った場合、自民系候補は相当落選することになるわけですが……。野党第一党と公明・学会が展開する選挙は未知数すぎて現時点で想定外のことが多すぎます。ただ、世間からの“大義がない”“選挙のための野合”という批判や突っ込みにどう対応するのか、それが選挙戦の最後までつきまとう課題でしょう」(同)
もっとも、高市氏自身、かつては野合の産物ともいえる党に所属していたこともある。国会議員としてのキャリアをスタートした頃、いくつかの政策集団を経て彼女が所属したのは、公明党、新生党、日本新党などが結集した新進党だ。あまり声高に今回の新党結成を批判できる立場ではないとも言えそうだ。
[2/2ページ]

