「クレカ金利を10%に」発言、FRB議長の刑事訴追を示唆…トランプ政権の熱心な“介入”は米国経済を失速させるブーメランになるか
「運営すべき唯一の国は米国」
トランプ米大統領が年初からベネズエラなど対外問題に注力していることに、共和党議員やホワイトハウスの側近から不満の声が上がっている。
ロイターは1月9日、米国がベネズエラを運営するとトランプ氏が発言した後、「大統領が運営すべき唯一の国は米国だ」と訴える共和党議員からの電話がホワイトハウスに相次いだと報じた。
そのホワイトハウスも中間選挙を見据え、年初から国内向けの広報活動や遊説を積極的に展開する計画だったが、予定がまったく狂ってしまった。
トランプ氏も11月の中間選挙の大切さをよく理解している。6日、中間選挙に共和党が勝利しなければ、自身は野党民主党から弾劾されるだろうと語った。
トランプ氏は1期目の2018年の中間選挙で下院の多数派を民主党に奪われたため、2度の弾劾訴追に追い込まれるという屈辱的な経験をしており、2期目は是が非でも回避したいところだ。
市場へのポピュリスト的な介入
だが、物価高に対する米国民の不満を少しでも和らげない限り、中間選挙での共和党の勝利は望めないのが実情だ。自身への支持をなんとしてでも高めたいトランプ氏は今年に入り、市場へのポピュリスト的な介入を強めている。
トランプ氏は6日、保険企業各社の代表と医療保険料の引き下げについて近く議論することを明らかにした。昨年12月に医療保険制度(オバマケア)への補助が打ち切りになり、数百万人が保険料の急増に直面していることへの対応だ。
住宅価格のアフォーダビリティー(価格の手頃さ)を実現することにも躍起になっている。
7日に発表した機関投資家による一戸建て住宅購入禁止の方針は、機関投資家が豊富な資金を武器に一戸建て住宅を次々と購入し、住宅価格の高騰に拍車をかけていることが理由だ。彼らの活動を制限することで高騰を防ごうとしている。
トランプ氏は8日も、2000億ドル相当のモーゲージ債(不動産担保融資を裏付けとして発行された証券)を購入するよう金融当局に指示したことを明らかにした。住宅ローンの金利を引き下げるのが目的だ。
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