新春コラムでネット民の声を“でっち上げた”東京新聞特報部長の口癖は「民声(たみごえ)取ってきて」 若い頃のあだ名は「戦艦大和」だった
若い頃「戦艦大和」と呼ばれていたワケ
ベテラン記者は、新聞社にとって記事取り消しは「極めて重い話」と語る。
「10年に1回あるかないかの不祥事。朝日新聞は『吉田調書』の記事取り消しで社長のクビが飛んでいますからね。記者も人間ですから当然ミスはします。その場合は『訂正』を出す。一方、『取り消し』は記事全体を誤りと認める行為。真実を伝える公器として絶対にあってはならないことです」(ベテラン記者)
だからこそ、炎上騒ぎが起きてから1週間近く対処に時間がかかったと続ける。
「上層部はギリギリまで訂正で済ませられないかと考えていたと思います。間違いなく、自分たちも監督責任を問われる話ですから」(同)
このコラムを執筆した西田氏はどのような人物なのか。ベテラン記者は「記者としての実績はほとんど聞いたことがない」と語る。
「彼が若い時、横浜支局でついたあだ名は『戦艦大和』。鳴物入りで入ってきたにもかかわらず、一発も“大砲”を撃つことなく去っていったからです。しかし上からの覚えはめでたく、司法クラブキャップ、横浜支局長、北陸本社報道部長、そして昨夏から特報部長と順調に出世を重ねてきました」(同)
部下の評判は「民声ばかり」
下からの評価も微妙だったようだ。
「パワハラ的なことは一切ありません。言葉遣いはとても丁寧。ただ“引き出し”があまりに少ない。スクープ実績のある上司は自らネタを取ってきたり、取材の切り口を鋭く見つけて指示してくれますが、西田さんにはそれがまるでない。行き詰まるとすぐに『民声(たみごえ)取ってきて』と言ってくる」(前出・中堅記者)
民声とは東京新聞社内で「市井の声」として使われる言葉だという。よくテレビが新橋・SL広場前などでサラリーマン相手にマイクを向ける、あの取材だ。ちなみに新聞社によって「街声(まちこえ)」だったり、呼び方はまちまちとのこと。
「小川晶市長のホテル密会問題が騒ぎになった時も、特報部から民声を取りに前橋まで人を出していました。この取材手法はテレビだと絵になりますが、新聞で文字にしても深みが出ない。内容によっては、友達や家族からコメントを取ってごまかすこともできますし。本来、特報部は調査報道など“特別”な報道をする部署なんですが…」(同)
しまいに、自らネット上の“民声”を取りに行って失敗したわけである。
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