ベネズエラ“電撃作戦”に世界が震撼…米陸軍「デルタフォース」が世界最強の特殊部隊と呼ばれる理由「戦闘だけでなく諜報のプロでもある」
アメリカのドナルド・トランプ大統領が「断固たる決意」作戦の実行を指示したのは、東部時間1月2日の午後10時過ぎだったという。そして日付が変わった3日、陸軍第160特殊作戦航空連隊“ナイトストーカーズ”のヘリ部隊は高度30メートルの超低空飛行でベネズエラの首都・カラカスに侵入した。目標はニコラス・マドゥロ大統領の邸宅──。(全2回の第1回)
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ヘリ部隊は午前1時1分に到着すると、特殊部隊「デルタフォース」の隊員が寝室を急襲した。そしてマドゥロ大統領と、シリア・フローレス大統領夫人の身柄を確保したのだ。全世界が衝撃を受けたのは当然だろう。担当記者が言う。
「デルタフォースの隊員が突入すると、激しい戦闘が展開されました。実はベネズエラとキューバは長年にわたって友好関係を構築しており、さらにキューバ兵は『中南米で最精鋭』と高く評価されているのです。そのためマドゥロ大統領の警備はキューバの情報機関と軍が担当していました。ところがデルタ隊員の戦闘能力はレベルが違いました。大統領の警備チームは一瞬にして壊滅。ベネズエラ政府は7日、アメリカ軍の攻撃で100人が死亡したと発表したのに対し、トランプ大統領は『作戦は実に卓越していた。我々に犠牲者は一人も出なかった』と胸を張ったのです」
映画が好きな人なら、チャック・ノリス主演の「デルタ・フォース」や、ソマリアで起きた「モガディシュの戦闘」を描いた「ブラックホーク・ダウン」で存在を知ったかもしれない。多くの軍事関係者が世界最強の特殊部隊と太鼓判を押すのは、アメリカ海軍の「ネイビーシールズ」と陸軍の「デルタフォース」だ。
特殊部隊の歴史は19世紀から
「シールズは2011年、アルカーイダの指導者ウサーマ・ビン・ラーディンがパキスタンに潜伏していた時、その隠れ家を急襲し、殺害したことで大きく報道されました。ただし、後にアメリカメディアの取材により、デルタもビン・ラーディンの追跡を担当しており、『命令が下れば殺害が可能』というところまで追い詰めていたことが明らかになっています。実際、シールズやデルタ、さらに陸軍の『グリーンベレー』をはじめとする、アメリカ陸・海・空の3軍と海兵隊の特殊部隊は『アメリカ特殊作戦軍』の統合指揮下に置かれているのです」(同・記者)
なぜデルタは世界最強なのか。軍事ジャーナリストは「実は特殊部隊の歴史は、ヨーロッパのほうが古いのです」と意外な事実を指摘する。
「19世紀のヨーロッパに遡ってみましょう。当時のナポレオン戦争ではスペインの民兵がフランスの正規軍を苦しめていました。これがゲリラ戦の元祖だとされています。さらにヨーロッパ諸国が世界各地で植民地支配に乗り出しており、その際に現地で抵抗運動が発生することがありました。こうした“小さな戦争”に対応するため少数精鋭の部隊が必要となり、これが特殊部隊の原点なのです。具体的な任務としては、例えば高度な偵察があります。未開地の奥深くに分け入り、抵抗勢力の状況を探り、無事に生還して報告するというわけです」
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