創価学会員は公明党に冷ややかな視線を送っている 「将来的な与党復帰」を早くも言い出した斉藤代表

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嫌な人を応援することの限界

「もう少し離脱の背景を解説しておくと、選挙のたびに学会員が駆り出され、好きでもなくどちらかと言うと嫌いな自民候補のために知人はもちろん知らない人にも頭を下げ続けることに不満が噴出し、学会という組織がもたなくなってきた――ということがあります。“平和の党を標榜する我々が政権内にいてブレーキ役とならなければ日本はもっと右傾化する、そのために選挙協力は仕方ないことだ”などといった説得では学会員を説得できなくなっていたということでしょう」(同)

 高市氏のキャラクターの影響も小さくなかった。

「かねて防衛力強化を声高に主張し、いわゆるタカ派色が強い高市氏が首相になれば、これまで以上に公明の主張が通らなくなるのではないかとの危惧が学会内から噴出しました。離脱を判断する公明の背中を最後に押した格好ですね」(同)

 ロシアや中国、北朝鮮などの周辺国が核兵器を中心に軍備を拡大する中、防衛力強化をタカ派志向と結びつけて批判することにリアリティはなさそうに映るが……。

冷ややかな視線

「そうですね。学会員の間にもそのあたりを“無理筋だ”と冷ややかに見ている人はそれなりにいるようです」(同)

 平和というのは公明のブランドイメージのようなものである。これは自公連立の中でうまく機能してきたが、近年の外交・安全保障環境の激変を受けて、旧来型の「平和推し」はうまく機能しないため存在感を示すのが難しくなっていた。にもかかわらず与党にいる以上は、単なる自民の補完勢力であり続けるしかないという状況が続いてきた。この状況を冷静に見ている学会員が増えてきているのだろう。

「学会の佐藤浩副会長は政治担当として長らく自民と公明・学会を結ぶ役割を果たしてきた人物で、菅義偉元首相との親密な関係で知られています。昨年の連立離脱の際にも菅氏は佐藤氏に連絡して“離脱を踏みとどまる可能性はないか”と説得を試みましたが、うまく行きませんでした。佐藤氏は学会内で自公が連携する選挙を率先して進めてきましたから選挙活動に後ろ向きな学会員が不満をぶつける対象だったわけですが、今回、嫌な選挙協力の“くびき”から解き放ってくれた人物として学会員から感謝される存在になっています。これもまた皮肉な状況と言えますね」(同)

 心が離れたことで別れた場合、復縁は極めて難しいというのは男女間でもよく言われること。学会員たちが議員ほどに未練を感じていないのであれば、当面、自民と再び連立を組んで与党入りして共に選挙を戦うことにはなりそうにない。代わって立憲民主党と選挙協力を模索しているが、来月にも想定される衆院選で早くもそのことが問われることになるだろう。

デイリー新潮編集部

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