40代でも「老害認定」の悪夢…“経験”を誇る中高年と、“AIをフル活用”して“コミュ力も高い”若者に差がつくのは当たり前か
「老害」という言葉がある。本来は、年を取っているがゆえに権力と発言力を持つ60代以上の人間がその2つを濫用し、若手を抑圧する様を表し、蔑む言葉だった。が、今やその言葉が適用される年齢層が引き下げられ、「若手社員が40代の上司からウザいことを言われた」程度のことですら「老害認定」されているという。
そんな社会的風潮の中、昨年12月26日に「ABEMA Prime」(Abema TV)に出演した。私自身、2016年のABEMA開局以来出演している52歳の立派な老害だが、40代前半だった初期の頃はまだ「中堅の年上クラス」扱いだった。あれから約10年が経過した今、私は出演者の中ではかなり年上の部類に入るようになった。(取材・文=中川淳一郎)
【写真】現在52歳の筆者が16年前に書いて大ヒットした『webはバカと暇人のもの』の中身
オレはこの人から老害扱いされたくない
これまで、様々な若手のコメンテーターやMCと接してきたが、28歳も年下のMCと共演することになったのはギョーテンした。2001年生まれの実業家・岸谷蘭丸さんである。場のさばき方も上手だし、ゲスト出演した国民民主党の玉木雄一郎代表からも「蘭丸はさ~」などとさばけた口調で声をかけられる姿を見て「大した若者だ」と舌を巻いた。
この日は2025年最後の放送ということもあり、終了後は出演者とスタッフで忘年会が開かれ、岸谷さんとは近くで飲むこととなった。レモンサワーをおいしそうに飲み、参加者と分け隔てなく会話を楽しむ様に、「24歳でこの度胸とコミュ力はたいしたものだ!」と感動すら覚え、メディア・言論界はこうした若者がリードしていくのがいいんだろうな、とも思った。
それと同時に「オレはこの人から老害扱いされたくない」ということも感じたのである。昔から感じていたのだが、敬語で喋り、「〇〇さん」と呼んでいた相手が自分より年下であることが判明すると突然タメ口になり、「〇〇君」と呼び始める男性のカッコ悪さである。これぞまさに老害である。この手の人々は、年齢に絶大なる重要性を見出し、「年齢が高いほど経験もあるし、エラい」という立場を徹底する。
しかし、岸谷さんと会った時、AIの活用をはじめ昨今のトレンドの扱いに関しては、やはりこうした優秀な若者の方が圧倒的に優れていることを心から痛感させられた。飲み会の時は「僕は被選挙権を持てる2032年の都知事選に出ます!」と言ったのだが、心から応援したくなった。
恐らく老害であれば「お前にはまだ早い」「人生経験が少ないのに都知事になるのはやめた方がいい」「そんな簡単に都知事になれるものではない。何しろ、東京都のGDPは多くの国を上回っているんだぞ」などと言いたくなるだろう。
[1/2ページ]


