東京で話題になるのは“死亡事故”ばかりだが…地方で「お餅」が“重要な役割”を担う納得の理由

ライフ

  • ブックマーク

文化としての餅

 さて、美味しい餅の食べ方だが、この2年ほど気に入っているのが、焼いた餅に自家製のカラスミをはさむというもの。カラスミ自体は高価なものだが、自家製にしてしまえば、手間はかかるものの、安く食べられる。

 本当はボラの卵が一番ウマい。が、カラスミになる前の卵巣であっても値段が高い。私が買った時は100グラム2500円で、一腹分に換算すると7600円になった。確かにウマかったのだが、あまりに高いため、その後は鮮魚店やスーパーで売っているスズキやヒラメの卵巣、さらには釣ったマトイダイの卵巣で作ってみた。味はボラに劣るものの、十分うまい。そして餅に素晴らしく合う。

 大人になってすっかり餅を食べる機会が減ったのだが、2020年から地方生活を開始すると餅が身近な生活が待っていた。以来、保存食としても優れたこの食べ物を気に入るようになったのだが、それは元々稲作民族である日本人の年末の恒例行事として重要視されている様を見たからであろう。危険な側面だけを強調するのではなく、文化としての餅のこともメディアは紹介すべきだと思った次第である。

 なお、冒頭の餅つき少年たちは、来年以降も祖父母の家に来て餅をつくことだろう。そして彼らに子どもが生まれた場合もその子たちに餅つきの重要性とやり方を伝授していくことだろう。かくして私は今日もカラスミ餅を食べるのである。

 参考までにカラスミの作り方を。【1】魚卵の皮の下にある血管に針を刺し、血を抜く【2】タッパーに塩を入れ、卵巣を載せ、その上から全体が隠れるぐらいまで塩を振り冷蔵庫へ【3】2日間塩漬けにすると卵巣から水が大量に出てくる【4】塩水を捨て、真水に入れて冷蔵庫で1日塩抜きをする【5】水を捨て焼酎と日本酒に浸し、1日冷蔵庫に入れる(本当はブランデーやコニャックがウマいらしい)【6】昼は干物用の網の中に入れて干し、夜は蓋を開けたタッパーに入れ冷蔵庫へ【7】1週間~10日ほどで固くなったら完成。

 からすみ餅、ぜひ、お試しあれ。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。