「育てていたら最下位になる」 巨人・阿部監督、衝撃の「育成放棄」発言のウラで、藤川阪神は「生え抜き1億円プレーヤー」が史上最多に 同世代指揮官の“根本的な違い”
豊作だった2020年ドラフト
これまでの阪神は違った。チームの歴代年俸上位選手を見ても、金本知憲外野手(5億5000万円)、糸井嘉男外野手(4億円)、城島健司捕手(4億円)など「外様」が並ぶ。FA移籍してきた選手だけとっても、星野伸之(オリックス)、片岡篤史(日本ハム)、新井貴浩(広島)など、大物OBが並ぶ。
「FA制度が始まって以来、セ・リーグで最も選手を獲得してきたのはもちろん巨人ですが、その次は阪神です。移籍してきた選手に高待遇を約束し、ライバル・巨人と張り合い続けてきました。その方針が変わったのは、2015年オフに金本監督が就任した頃からです。“補強より育成”を方針に掲げ、ドラフトで獲得した選手たちを我慢強く使い続けてきた。大山、近本、佐藤、森下はすべてドラフト1位で取った選手。中でも、2020年のドラフトは、1位が佐藤、2位が伊藤将司投手、5位が村上、6位が中野、8位が石井と、1億円プレーヤーが5人も誕生したほどです」(同)
阪神がFAで選手を獲得したのは、2018年オフの西が最後だ。今オフトレード獲得した伏見捕手は、
「加入には、今季、右膝内側側副靱帯の故障で、1軍でわずか1試合しか投げることができなかった西の復活も念頭にあると見られています。西と伏見は、2人がオリックスにいる時代にバッテリーを組んでいた。ここ5年、西は二桁勝利に届かなくなっていますが、彼の、試合だけではなくプライベートでの心の支え役が期待されている」(同)
FAとベテラン優遇
対する巨人はどうだろう。巨人の契約更改は終了し、1億円超プレーヤーは11人、うち2億円超は5人となった。その5名のうち、チーム日本人最高年俸の甲斐拓也捕手(3億円)と、丸佳浩外野手(2億円)がFA移籍である。今年38歳の坂本勇人内野手も2億円ダウンとはいえ、甲斐と並ぶ日本人最高年俸の3億円で契約更改しているし、同じ今年38歳の田中将大も6000万円減ではあるが、1億円でサインしている。1億円超の選手のうち、20代は3名(戸郷翔征、大勢、山崎伊織)だけ。阪神と比べ、FA組とベテラン優遇と指摘されても仕方あるまい。
「しかも、巨人では、FAで獲得した選手については引退後にもコーチやフロントへの転身が約束されている。 “終身雇用契約”は有名な話です」(巨人OB)
そんな状況でこのオフには高卒6年目の山瀬慎之助捕手が「契約を保留」する“事件”が起きた。山瀬は他球団では主力として出場できると評価の高い捕手でもあるが、巨人では、レギュラー級の捕手が小林誠司、甲斐、岸田行倫、大城卓三と4名もいる。完全に“飼い殺し”の状況であり、「ジャイアンツで試合に出たいという気持ちはかわりないが、来季も同じような形だったら違う選択肢を考えて欲しい」と、異例の移籍志願をしたのだ。
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