激怒した監督が相手ベンチに「来い!」 バットを蹴り飛ばす“問題行動”も…2025年プロ野球ぶち切れた人々
12月2日に退団が決まった
相手打者のバットを足蹴にした問題行動で、大顰蹙を買ったのが、2年ぶりに日本球界に復帰したDeNAのトレバー・バウアーだ。
8月21日の広島戦、開幕以来4勝9敗と精彩を欠くバウアーは、この日も4回に小園海斗に左前ポテンヒットを許した直後、モンテロに左越え2ランを被弾し、2点を先行されてしまう。
そして、0対2の5回2死、小園を右飛に仕留め、3者凡退に抑えた直後、ベンチに戻る際に、一塁側の自軍ベンチ前に転がっていた小園のバットを右足で蹴り飛ばした。
故意に蹴ったかどうかは不明ながら、なかなか勝てないイライラが募り、思わず八つ当たり的な行動に出てしまったのかもしれない。
だが、プロ野球選手が大事な商売道具を粗末に扱うのは、少年ファンに悪影響を与えるという点でも問題があるし、ましてや他人のバットを足蹴にするのは、侮辱行為と受け止められて仕方がない。
ネット上では「MLBで態度だけで嫌われて実質永久追放になるだけはあるよな」「大金かけて呼び戻した横浜は頭おかしい」など、非難の声が相次いだ。
さらに韓国メディアでも「(米メジャー時代の)性的暴行騒動は収まったが、性格に問題が」と報じられた。
小園も内心悔しさでいっぱいだったようで、7回、5点目につながる右越え三塁打を放った直後、KOされてベンチに下がるバウアーに対し、「どうだ、見たか!」とばかりに大声を張り上げた。
7回途中5失点で10敗目を喫したバウアーは、シーズン最終登板となった10月1日のヤクルト戦でも、3回4失点KOと結果を出せず、12月2日に退団が決まった。
勝敗を分けたファウル判定
先制タイムリーがファウルと判定され、感情を爆発させたのが、ヤクルトの助っ人、ホセ・オスナだ。
9月2日の巨人戦、ヤクルト打線は1回表、制球に苦しむ巨人の先発・戸郷翔征から3者連続四球で1死満塁のチャンスをつくると、オスナもカウント2-1から戸郷の4球目を左翼線ギリギリに打ち返した。
先制タイムリーと思われたが、嶋田哲也三塁塁審の判定は「ファウル!」。一塁に向かいかけていたオスナも「Why?」と不満のジェスチャーを示した。
高津臣吾監督もリクエストを要求したが、リプレー検証でも覆らなかった。
首をかしげながら打ち直しの打席に入ったオスナは、2球ファウルのあと、戸郷の7球目を三ゴロ併殺打。ふだんは温厚な助っ人も、珍しく一塁ベース上でヘルメットを叩きつけるパフォーマンスを見せた。
試合前に退任決定を発表した高津臣吾監督も「あれはフェアだよ。こっちから見てもフェアだし、(三塁走者だった長岡)秀樹も『フェア』って言ってるし、たぶん一塁ベンチから見てもフェアだと思う。あれを……」と憤懣やるかたない様子。リプレー検証の映像が不鮮明であるがゆえに「最初の判定どおり」になるシステムの問題点が改めて浮き彫りになった。
初回のビッグチャンスに得点できなかったヤクルトは1対4で完敗、まさに勝敗を分けたファウル判定だった。
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