「年賀状じまい」なんてわざわざ宣言する必要ないのでは? 社会に出てから1度も年賀状を書いたことがない編集者「もはや手間とストレスに見合わない」

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無事に互いに年賀状相互ブロック状態に

 今年も年賀状を出すかどうか悩んでいる人はいるだろうが、悩むぐらいであればいっそのことやめてしまってはいかがだろうか。よっぽどの暇人を除き、年賀状を送るまで、そして受け取るまでの手間とストレスとは相当なものである。

 まず、ハガキを買いにいかなくてはいけない。印刷するか自筆でやるかはさておき、とにかくコンテンツを作る必要がある。さらに、エクセルの住所録から「誰に対して送るか」を選ばなくてはならない。この時に「1枚85円もするからこの人は除外しようか……。いや、気を悪くするかもしれないから申し訳ないな。やっぱ送ろう」などと悶々とする。そして、送ったら送ったで自分の送った相手から届かないと「私はあの人に対して何か失礼をしたのではないだろうか?」などとまたまた悶々とする。要するにロクなもんではないのである。

 年賀状の話を書くと思い出すのが、1990年代後半はプリンターメーカーが年賀状の印刷ができることをCMでアピールしていたことだ。それだけ国民的行事だったし、パソコンとプリンターの普及に年賀状が寄与していたことを意味する。だが、もはやそんなCMは作られていない。CMというものは時代を表す鏡なわけで、年賀状はもう終わりつつある文化なのである。

 なので、悩んでいる方はすっぱりとやめてしまえばいい。1月1日~4日ぐらいまで年賀状が送られてきたことに対して「私は送ってないのに申し訳ない……」と感じるかもしれないが、相手も「あの人は送ってくれないからもう送らない」と判断してくれ、無事に互いに年賀状相互ブロック状態になれるのである。そして、その後の人生、年賀状に一切悩むことのない人生を送れるようになる。それでいいではないか。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

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