令和の“珍プレー王”か!? 巨人・キャベッジ、「ヘディング事件」など驚くべきプレーを次々連発!

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バットを真っ二つに

 しかし、8月29日の阪神戦では、またもや珍プレーの主役となる。

 6回1死満塁のチャンスに右中間を破る走者一掃の3点タイムリーを放ちながら、スタンドに入ると確信して、ゆっくり走ったことが災いし、二塁止まりとなった。

 もし全力疾走を怠らずに三塁を陥れていたら、次打者・リチャードの遊ゴロでもう1点入っていたかもしれないだけに、阿部監督も「行けるところは行ってほしい。ホームランにならなくて悔しがってただけなんで。セカンドベース上でそう見えたんで。日本の野球をなめるなと」と苦渋の表情だった。

 あっと驚く怪力ぶりを披露したのが、8月20日のヤクルト戦だ。

 2点を追う5回、キャベッジは1死一塁で空振り三振に倒れると、打席から出た直後、バットを右太ももに叩きつけ、なんと、真っ二つにへし折ってしまった。 

 直近4試合で無安打が続き、この日も3打席続けて凡退したことから、溜まりに溜まったイライラを爆発させたようだが、突然のぶち切れパフォーマンスに場内は騒然とした。

 ネット上でも「バットにはなんの責任もない」「道具を大切に扱わないなんて、子供に見せられない」などの批判が出たが、闘志を前面に出す姿に「感情を出す選手は好きなので、ますますキャベッジを好きになりました」「気持ちある奴いいじゃん」といった好意的な声もあった。

 12月2日に公示された保留選手名簿に記載され、来季も残留が決まったキャベッジ。日本の野球に慣れた2年目は、「珍」の字がつかないプレー、パフォーマンスを期待したい。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新著作は『死闘!激突!東都大学野球』(ビジネス社)。

デイリー新潮編集部

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