「阪神独走」を許した巨人の惨状は「阿部監督だけの責任じゃない」…元巨人4番が語るフロントの抱える問題「球団を牽引した2人の死去も影響している」
第1回【ファン感謝祭で阿部監督に「お前がやめろ!」とヤジが飛ぶ巨人の異常事態…背景には2025年に巨人ファンを動揺させた「2つの衝撃的なニュース」】からの続き──。巨人の阿部慎之助監督は2024年のシーズンから指揮を執り、新人監督ながらチームをセ・リーグ優勝に導いた。(全2回の第2回)
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ところがクライマックスシリーズ(CS)で3位のDeNAに敗れてしまい、日本シリーズ進出を逃してしまう。
2年目の今シーズンは70勝69敗4分けで3位。リーグ優勝は逃したものの、Aクラス入りは果たした。にもかかわらず、阿部監督の責任を問うファンの声は少なくない。担当記者が言う。
「やはり“常勝巨人”というスローガンが大きな影響を与えているかもしれません。例えばパ・リーグではソフトバンクが同じように常勝を掲げています。2022年に監督に就任した藤本博史氏は最終戦で敗れてオリックスが優勝する“劇的な敗北”で2位。翌23年は3位と2年連続でAクラスでした。ところがネットを中心に監督交代を求めるファンの声は以前から強いものがありました。結局、CSのファーストステージで2位のロッテに負けると監督退任が発表されたのです。同じ“常勝軍団”として、阿部監督を取り巻く状況と似ていると言えないでしょうか」
野球解説者で、現役時代には巨人、阪神両チームで4番を務めた広澤克実氏は「来シーズンのセ・リーグも巨人ではなく阪神が優勝すると考えているファンや野球解説者は多いと思います」と言う。
「巨人がリーグ制覇さえ難しいチームになってしまったのは、本来であれば編成の責任も大きいのです。ところが阿部監督だけが批判の矢面に立たされているのは事実で、これは同情すべき点だと思います」
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