安樂、マー君に重なる? オコエ瑠偉「戦力外通告を受けずに自由契約」の異例
珍しいケース
巨人は11月28日、オコエ瑠偉(28)を自由契約にすると発表した。
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球団は通常、来季の契約を行わない選手には前もってその旨を伝える。いわゆる“戦力外通告”だ。通告には期限があり、大ざっぱに言うとペナントレース終了後の1次期間と日本シリーズ終了後の2次期間がある。
通告制度は選手会の要請による。というのも、契約期限の11月末日に突然クビを言い渡されても、既に他球団の陣容が固まっており、再就職は困難だ。しかし、通告があると、選手はトライアウトを受けるなど現役を続けるチャンスを得る。選手にとって辛いことではあるが、制度自体は選手のためのものなのだ。
ところがオコエは戦力外通告を受けずに自由契約となったのである。
「珍しいケースですね」
と、スポーツ紙デスクが語る。
トレード要員
近年、戦力外通告を受けずに自由契約となった選手といえば、元楽天の安樂智大や田中将大が思い浮かぶ。
「いずれも、球団は契約を更改するつもりでした。が、安樂は、更改期間中に他選手からパワハラを訴えられた。通告期間は終わっていたため、球団は自由契約という形式でクビにしました」
マー君の場合は、
「楽天が減額制限を超える金額を提示。これを受けて彼は退団を決意し、自ら自由契約を申し入れた。説得できないと判断した球団は、マー君を保留者リストに入れることを諦め、自由契約にしたのです」
“出たい”という選手はトレード要員になることが多い。球団も“代わりの選手を獲得できる”というメリットがあるからだ。だが、
「0勝でシーズンを終えた田中がトレードの駒になり得たかは怪しい。現に、自由契約になった彼に声をかける球団は、なかなか現れませんでしたから」
「巨人は更改するつもりだったはず」
オコエに話を戻そう。
「戦力外通告しなかったということは、当初巨人は更改するつもりだったはず。右打ちの外野手が手薄ですし、実際、オコエはレギュラーとはいえないまでも、重要な局面でスタメンや代打で使われていました」
では、オコエが巨人を出たかったということか。
「ただ、彼の場合はトレードが難しかった。暴力団の宴席に参加していたことが報じられただけでなく、オンラインカジノに手を染めて書類送検されましたから(のちに起訴猶予)」
安樂っぽくもあり、マー君っぽくもあり……。









