「命を削って描いた『電影少女』の原画が盗まれた」 漫画家・桂正和氏が怒りの告発 「警察は被害届を受理してくれず…」

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「被害総額は最大で7.5億円」

 全15巻分の原画は合計で約2500枚。1枚あたり30万円だとすれば、被害総額は7.5億円にも上る。

 盗品をオークションサイトに出品された被害者は、対抗措置を講じることはできないのだろうか。

 桂氏の代理人を務めるサン綜合法律事務所の酒井奈緒弁護士によれば、

「本来の持ち主は所有権に基づき、出品者には返還を、オークションサイトの運営事業者には販売停止を、それぞれ要求することが可能です。もっとも、現実問題としては、なかなかうまくいきません。“出品物が盗品である”という証明が難しいからです」

 ヤフオクでもルール上は、盗品の取り扱いが禁じられている。だが、盗まれた品物をサイト上で発見したとしても、マニュアルには〈まずは最寄の警察署にご相談ください〉と記されているに過ぎない。ならばと、警察に盗難被害を訴えたところで、多くの場合、桂氏と同じように突き返されてしまうのだ。

 桂氏の元にはその後、数多くのタレ込みが寄せられたという。後編では、ヤフオクで原画を販売した古物商への直撃の模様について報じる。

週刊新潮 2025年12月4日号掲載

特集「漫画家 桂正和氏が怒りの告発『私の盗まれた原画7.5億円相当がヤフオクで売られている』」より

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