トランプ大統領を追い詰める「少女人身売買事件」に絡む疑惑 “エプスタイン文書”に名前が出る確率は
高市内閣の支持率は今も72%(11月21~23日、読売新聞調べ)と高い水準だが、アメリカではトランプ大統領の支持率がガタ落ちである。そのタイミングでマル秘文書の公開に踏み切るのには、どんな事情があるのだろうか。
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ゴールデンシャワー
フロリダ州のパームビーチにある邸宅で、少女たちに性的な行為をさせた容疑で、ジェフリー・エプスタイン(66)=当時=が逮捕されたのは6年前。エプスタインはバージン諸島に所有する島でも性的人身売買に及んでいたというが、逮捕から1カ月後、勾留中に謎の死を遂げる。
11月19日にトランプ氏が法案に署名したことにより、司法省の保有する捜査資料が公開されることになった。目下注目されているのはトランプ氏だ。かつて二人に付き合いがあったことは有名で、仲良く写った写真もある。また、トランプ氏がエプスタインに宛てた手紙の存在も確認されている。
「それにトランプ氏には、下ネタで騒ぎになった前科がありますからね」
とは元共同通信ワシントン支局長の春名幹男氏だ。
「第1次トランプ政権発足の直前、ミス・ユニバースの大会(2013年)に出席したトランプ氏が、モスクワのホテルに複数のコールガールを招き入れ、乱痴気騒ぎをしたと報じられたのです。ニュースには彼女らの“ゴールデンシャワー”を楽しんだとの表現も。ロシアはこの情報を入手しており、外交のリスクになると懸念されました。同様の情報はイギリスも入手しており、対外諜報機関MI6の元エージェントがテレビで暴露したことがあります」
クリントン元大統領の名前
トランプ氏は全否定するも出ばなをくじかれたわけだが、エプスタイン事件も米民主党による攻撃材料となっている。一方のトランプ氏も支持者に対し「政権を取れば捜査資料も含めて公開する」と訴えてきた。文書にはクリントン元大統領など民主党幹部の名前もあるとされているからだ。
国際ジャーナリストの大野和基氏によれば、
「文書には二人のやりとりを示すものが相当含まれているはず。だから、支持率を気にするトランプ氏は公開を遅らせてきたのでしょう。しかし、最近になって岩盤支持層(通称・MAGA)からも公開を求める声が高まっている。支持層の中心はキリスト教福音派で、破廉恥な行為は絶対に許さない。しかし、トランプ氏としては彼らの要求に応えなければ、離反されかねない事態だったわけです」
署名から30日以内に文書は公開される。もっとも、自身に不利益となる箇所をトランプ氏がそのままにするはずもなく、せいぜい黒塗りの“のり弁”になるのでは、とみられているのだ。




