“かなりの低予算に違いない”とささやかれる『8番出口』 監督は「実際は予算を管理するプロデューサーに怒られたくらいで…」
今夏公開された地下鉄の通路が舞台のスリラー映画『8番出口』。その人気からロングランとなり、興行収入が50億円を突破してニュースになった。実は今年の邦画で一番“コスパ”が高いと業界でうわさされているが、これ、本当か。
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“おじさん”が大当たり
本作の主人公は二宮和也(42)演じる病弱な男性。満員電車から駅に降り立ち、地上に出ようとするのだが、地下通路を“ループ”して抜けられない。通路に閉じ込められた主人公は、看板に書かれた“ルール”に従って脱出しようともがく。
ゲームのような設定から意外なドラマや恐怖体験が繰り広げられるこの作品。ヒットした理由はどこに?
映画ライターが言うには、
「映画の出来もさることながら、東京メトロとコラボしたリアル世界でのイベントやSNSを絡めた戦略が奏功した形です。特に大当たりだったのは、地下通路をひたすら歩くおじさん役の俳優、河内大和さん(46)。一般の人が自分の顔写真を、作品中の河内さんにハメた静止画で楽しめるギミックがTikTokで提供され、若者に大ウケでした」
河内氏、メディアには縁遠い舞台俳優だったが、
「不気味な笑顔が作品世界と共鳴しているとSNSで話題に。反響はすさまじく、河内さんにはNHKほか全テレビ局からドラマ出演のオファーが届いているそうで。まさに大ブレイクといえます」(芸能界関係者)
話題多き本作。過去5年間に公開された実写の邦画と比べても「成績」はすごい。
「興行収入は『国宝』が約170億円と図抜けています。次が昨年の『キングダム 大将軍の帰還』で約80億円、さらに一昨年の『ゴジラ-1.0』が約76億円。『8番出口』の50億円はそれらに続く堂々たる数字です」(前出の映画ライター)
「全く同じセットを二つ作った」
だが現況、映画業界で特に注目されているのはその製作費だ。かなりの低予算に違いない、などとささやかれているのである。
業界関係者が語る。
「確かにほとんどのシーンがセットの地下通路で、ロケは地下鉄の入り口くらい。それにメインのキャストが二宮さんと河内さんだけで、演者も少ない。二宮さんのギャラは1500万円ほどとみられ、そんなこんなで総製作費は2~3億円くらいだろうといわれています。『国宝』が約12億円、先日公開された、大作と評判の『宝島』が約25億円と報じられていることも『8番出口』が低コストと評されるゆえんです」
こうした点、監督・脚本を担当した川村元気氏(46)その人に尋ねてみると、
「実際はそんな低予算映画ではないんですよ。巨大なセットを造ってしまって、予算を管理するラインプロデューサーに怒られてしまったくらいでして」
しかも、と言う。
「ループを表現するため、全く同じセットを二つも造ったのです。現実にメトロで使われている床のタイルやドアを取り寄せて、再現もしました。背景をCGで制作したら、相当安上がりにはなります。でも、リアルさにこだわって造ったからこそ、独特の不気味さを表現することができたと思っています」
なるほど。ならば予算を抑えつつ大きく回収したという「コスパ最強」なる風評は不当とも映る。が、川村氏によると、
「本作が評価され、韓国やアメリカなど海外の10社以上からリメイクをしたいという話が届いています」
もはや世界的なムーブメントになりそうな予感も。多少コストは要しながらも、パフォーマンスは計り知れず。やはり「コスパ最強」と言っていいのかも。








