「打者の小粒感が否めなかった」 侍ジャパン「国内組」にメジャースカウトが辛辣評価 投手も低調 WBC連覇は「大谷翔平が出場しないと…」

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メジャー組が精神的支柱に

 2013年のWBCは準決勝でプエルトリコに1-3、17年のWBCも準決勝で米国に1-2で敗れている。前回大会は大谷翔平(ドジャース)が3番に座ったことで打線の破壊力が一気に上がった。日系人初の侍ジャパンに選出され、切り込み隊長を務めたラーズ・ヌートバー(カージナルス)、投手陣をまとめたダルビッシュ有(パドレス)の存在も大きかった。当時の侍ジャパンのスタッフが振り返る。

「13年のメンバーはオール国内組で、17年もメジャーリーガーは青木宣親のみでした。実績十分のメジャーリーガーがそろう強豪国に対して受け身に回ってしまった部分が否めませんでした。でも、23年は大谷、ダルビッシュ、ヌートバーとメジャーで活躍する選手たちが精神的支柱になってくれた。大谷が決勝戦の米国戦の試合前に円陣で『憧れるのをやめましょう』と鼓舞したメッセージが印象的でした。世界のトップで活躍している大谷の言葉だからこそ重みと説得力がある。唯一無二の存在であることを改めて感じましたね」

大谷のワンマンチーム

 米国戦は7投手の継投策で相手の強力打線を抑え、9回は大谷が締めくくって3-2で逃げ切った。日本の投手力の高さが証明されたが、来年のWBCでは対戦相手国が徹底的に研究して対策を施してくるだろう。

 そもそも、メジャーでプレーする日本人投手たちがWBCに参加するかが不透明であることも懸案材料だ。ドジャースはプレーオフで11月まで激闘を繰り広げ、2年連続ワールドチャンピオンに輝いている。ブルージェイズと対戦したワールドシリーズで3勝をマークした山本由伸は疲労を考慮し、ドジャースが来年3月に開催されるWBCの出場に難色を示す可能性がある。大谷も、投手での起用は体に掛かる負担を考えるためゴーサインが出ないことが考えられる。ダルビッシュも右肘の手術で来季は全休が決まっており、WBCは不参加の公算が高い。

 メジャー球団の別の編成担当はこう指摘する。

「日本は優秀な投手が多いが、山本由伸クラスの絶対的なエースはいない。今永昇太(カブス)、菊池雄星(エンゼルス)、千賀滉大(メッツ)もメジャーで何度も対戦しているため、米国や中南米の打者は嫌なイメージがないでしょう。野手もメジャーで通用している選手はごくわずかです。23年にWBCを制覇したチームも戦前は、『大谷のワンマンチーム』という印象でした。鈴木誠也(カブス)が故障で大会を辞退したこともありますが、大谷以外に怖い打者がいなかった。今オフにメジャー挑戦する岡本和真、村上宗隆は日本球界では強打者ですが、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラの主軸に比べれば力が落ちる。吉田正尚(レッドソックス)もパワーヒッターではなく、アベレージヒッターという認識でした。3年経った現在もその印象は変わっていないですね。大谷が打者限定で出場したとしても、他国は『翔平を抑えれば勝てる』という認識でしょう。WBCで走者がいない場面で大谷と対戦する時は、プレーオフでドジャースと対戦する球団と同じように敬遠で勝負を避けることも考えられます。その時にどう相手を打ち崩すか。井端弘和監督の手腕が問われます」

「打倒・日本」で他国が挑む中、WBCで2大会連続世界一をつかむのは容易ではない。大谷の出場可否も未だ不透明だ。「侍ジャパンは大谷頼み」というイメージを払拭するためにも、国内組の奮起に期待したい。

 関連記事「中0日『山本由伸』193試合出場『大谷翔平』はホントにWBCに出場するのか? 連覇へ問われる『井端監督』の手腕」では、山本由伸、大谷翔平らドジャース選手のWBC出場可能性と、井端監督の手腕について分析している。

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