「進次郎さんはピエロのような役回りに…」 コメ政策を「ちゃぶ台返し」した鈴木農水大臣 石破前首相は「論理の飛躍」と批判

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主業農家に直接支払いすれば解決するが……

 昨年の主食用米の生産量は679万トンで、今年は748万トンに増産。が、来年は需要を見据えて711万トンと、5%の減少が予想されている。新大臣の掲げる「需要に応じた生産」が、早くも始動した格好だ。元農水官僚でキヤノングローバル戦略研究所研究主幹の山下一仁氏が言う。

「鈴木大臣は、国が米価にコミットしない方針を示しましたが、これは高い米価を下げる手を打たないという意味です。大臣が意欲を見せる『おこめ券』の配布は、減反補助金で米価を上げてまた財政負担で下げるというマッチポンプ政策。農林族にとっては“減反政策”に戻しながら高い米価も維持でき、農協票も盤石というわけです。しかし、それでは有事の際に必要なコメの半分しか供給できません。食料の安定的供給の面からは大いに疑問です」

 減反を続ける理由は“コメ余りが起きれば米価の暴落を招く”というのが農水省や農協の言い分だが、

「この問題は、EUなどで行われているように、所得補償として主業農家に直接支払いをすれば解決します。実際に、小泉さんを農水相に据えて減反廃止への方針転換を実行させようとしていた石破さんは、消費者が安いコメを買えるようにするため、かねて主業農家への直接補償を検討していたのです」(同)

石破前首相は「論理の飛躍」と批判

 鈴木大臣は27日のテレビ番組で、5月に石破前首相が米価について、

〈(5キロ)3000円台でなければならない。4000円台などあってはならない〉

 と発言したことを受け、

〈(価格について)総理大臣が発言すべきではない〉

 そう苦言を呈していた。さっそく農林族の片鱗を見せたといえようが、この点を石破前首相に尋ねると、

「高いお金を出さなければお米が買えないというのは、国家として正しいことではありません。米価が下がれば農家の収入が減る、だから増産しないというのは論理として飛躍があると思います」

 そう反論しつつ、

「安ければ買う。そして供給力が足りないということも、今年1年でよく分かったことです。となれば供給力を増やして海外展開し、値段を下げて消費者に喜んでもらう。それを小泉さんはやろうとしたんでしょ。(新大臣が)それを変えるというのなら、理由の説明はありましたか」

 はしごを外されながらも、かように語気を強めるのだ。あらためて鈴木大臣に問うと、農水省を通じて、

「国が直接価格に介入するのではなく、需給をバランスさせることで、結果として価格の安定につながるものと考えています」

 時計の針が逆戻りしそうである。

週刊新潮 2025年11月6日号掲載

特集「米価は依然、高止まり 小泉進次郎のコメ政策をちゃぶ台返しした鈴木新農水大臣」より

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