「てんや」が大好きな編集者が飲食チェーンの「値上げプロセス」を振り返る…10年前と比べて“軒並み上昇”の実態とは

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 様々なモノの価格が上がっている。筆者が買い物に使っていたスーパーでは、数年前まで玉子は10個178円ほどで、セールの時は128円だった。10年ほど前は98円なんてこともあった。それがいまや300円を超えることも珍しくない。ブランド力の高い粉チーズは一本398円ほどだったが、今や598円~698円である。そして外食チェーンも随分と値上がりをしたが、これまでが安過ぎたのかな、とも思う。

 私は天丼チェーンの「てんや」が大好きで、2017年に「マネーポストWEB」に「ファストフードにほぼ行かぬオッサンも絶賛!「天丼てんや」の楽しみ方」という原稿を寄稿した。「ビールセットは天ぷらがたくさんついていてお得」とまずは書いた。【取材・文=中川淳一郎】

カボチャは100円に

〈「生ビールセット」もあり、これは生ビール+エビ+イカ+インゲン+レンコンで630円。少し前まで580円のかなりお得な価格でした。最近は2人でてんやに行くことが多いのですが、これを頼んで2人で分け、最後に締めの天丼を「ご飯少な目」で頼みます。すると50円引きに!〉

 そして「天丼類では、『チェンジ』が可能」とも書いた。

〈私は「天丼」に含まれるカボチャの天ぷらはあまり好きではないのですが、70円のカボチャを同じく70円のナスに変更してもらいます〉

 元々490円だった天丼が2017年当時は500円になり、現在は620円に。ここではナスが70円という記述があるが、現在は120円。カボチャは100円になっている。穴子の天ぷらは1本ドーンと入っていて250円だったが、現在は(切身)の補足記述があり、小さくなっていて値段は250円のまま。「一本穴子」は430円だ。生ビールセットは800円になっている。

 てんやの料理は総じてウマいため、また行きたいな、とは思うものの、現在住んでいる佐賀県唐津市にはてんやがない。東京へ出張に行った時に食べられるのだが、色々と会食の予定が詰まっていて、引っ越しをしてから5年間ですっかり足が遠のいてしまった。そんな中、ファストフード店の価格を調べていたら軒並み上昇しており、おったまげた次第である。

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