視聴率で「ワールドシリーズ」に圧倒された「日本シリーズ」…注目度“格差”に「いっそ開催日程をズラしてみては」の声

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1リーグ3地区制

 ワールドシリーズと同時期というだけで、NPBの目玉であるはずのCSと日本シリーズが霞むのである。さらに、阪神というファン数No.1球団に負けがこむと、関西圏ですら盛り上がりが萎んでいく。三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルの共同調査によると、阪神ファンは477万人で2位の巨人ファンは354万人だという。特に阪神で記憶に残るのは、2005年、ロッテとの日本シリーズだ。4連敗で終えたのだが、「33-4」とネットでは揶揄されている。4試合の合計得点である。

 今回、第一戦で阪神は勝ったものの、それ以降の3試合で貧打が続き、20年前のあのイヤな予感がプンプン漂い始めた。2005年の対戦相手・ロッテには2試合目で10-1の敗戦を喫したが、今年の第二戦はその10-1だったのである。去年まで四番打者だった大山悠輔が絶不調で、下位打線がまったく打てる気がせず、第四戦ではラッキーセブンの攻撃が終わったら席を立つ阪神ファンが続出した。

 選手としても注目度が高い方がやる気は出るわけで、だったらMLBと同時期にポストシーズンを開催しないという手もあるのでは。現在は3月下旬開幕で10月中旬にCS開始というスケジュールだが、ここ最近、日本は11月でも暖かいので、4月上旬開幕、11月上旬にCS開始というスケジュールはどうだろう。WBCがある年は、代表選手は3月に本番がある。そのため、開幕までの調整期間が短すぎて、レギュラーシーズンに入ってから不調に陥る選手もいる。そうしたリスクも回避できるかもしれない。

 Jリーグも開幕時期を変更した実績があるため、一度やってみてはいかがだろうか。さらに、リーグ制覇の重みが軽視されている、と何かと物議を醸すCSのあり様だが、2027年シーズンからセ・リーグでもDH制が導入されることもあり、いっそ1リーグ3地区制にしてしまうのも面白そう。東地区(日本ハム・楽天・西武・ヤクルト)、中地区(ロッテ・巨人・横浜・中日)、西地区(阪神・オリックス・広島・ソフトバンク)で、各地区の1位がプレーオフに進出し、3地区の勝率1位チームがワイルドカードで東・中・西の勝率1位のチームと一回戦で対戦する。

 今回のワールドシリーズと日本シリーズの注目度“格差”を目の当たりにした結果、そんなことを妄想してしまったのである。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

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