優勝したのにファンは興ざめ…日本シリーズで“4タテ”を食らった「情けない球団」

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第7戦までもつれ込む総力戦を

 2年連続4タテのシリーズ8連敗を喫したのが、2019年と20年の巨人だ。

 19年、3度目の就任となった原辰徳監督の下、巨人は5年ぶりにVを達成したが、その前に立ちはだかったのが、“常勝”ソフトバンクだった。

 千賀滉大、山口俊のエース対決となった第1戦は、2回にグラシアルが2ランを放ち逆転したソフトバンクが、6回と7回にも加点し、7対2と大勝。第2戦も0対0で迎えた7回に松田宣浩が3ランを放ち均衡を破り、6対3で連勝する。さらに第3戦も、同点の4回にデスパイネの2点タイムリーなどで4点を勝ち越すと、ソフトバンクは5投手のリレーで4回以降得点を許さず、一気に王手をかけた。

 そして、第4戦も守護神・森唯斗ら強力リリーフ陣の奮闘で1点のリードを守り抜き、ソフトバンクが4連勝で3年連続日本一に輝いた。

 3番・丸佳浩が13打数1安打に抑えられるなど、自分たちの野球をさせてもらえなかった原監督は「相手の勢いを止めることができなかった。高い壁があった」と完敗を認めた。

 一方、ソフトバンク・工藤公康監督は「巨人も強く、勝ったのは本当に少しの差」と余裕ともとれるコメントを残している。

 雪辱を期した翌20年も、巨人は丸や坂本勇人が不振に陥るなど、「攻撃がなかなか機能しなかった」(原監督)と、チーム打率.132という貧打に泣き、2年連続4タテの屈辱に甘んじた。

 頂上決戦というからには、最短の4戦で終わると、ファンの興趣もそがれてしまう。日本シリーズの名にふさわしく、第7戦までもつれ込む総力戦を期待したい。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新著作は『死闘!激突!東都大学野球』(ビジネス社)。

デイリー新潮編集部

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