スカウト陣が注目する“大化け候補” 身長190cm超「大型選手3人衆」の実力と将来性を分析する!

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面白い投手になれる

 続く注目株は、中京大が誇る身長190cmの大型左腕、沢田涼太だ。愛知県出身で、中学時代には強豪チームの東海中央ボーイズで活躍した。高校は享栄に進んだ。同学年には竹山日向(2021年ヤクルト5位)や肥田優心(現・亜細亜大)、菊田翔友(2023年中日育成2位)といった好投手が多かった。そのため、沢田は目立った成績を残せなかった。

 中京大進学後、投手陣の層が厚く、なかなか出番がなかった。しかし、徐々に登板機会を増やしていった。今年6月の大学選手権で大きなアピールに成功した。エースの高木快大がコンディション不良で登板を回避するなか、沢田は3試合にリリーフとして登板し、無失点に抑える好投を見せた。下級生の時と比べて、年々ピッチングがまとまり、ストレートの球速は常時140キロ台中盤を記録している。

 大学選手権を視察したパ・リーグ球団のスカウトは、以下のように沢田を分析する。

「長身の投手は、大きな体を生かそうと上から投げようとしすぎてバランスを崩すことが少なくありません。ですが、沢田はそうならずに、肘を少し下げて腕が触れるところがいいですね。対角線のボール、いわゆる「クロスファイヤ」には角度があります。左打者は、背中の方からボールが投げ込まれるように見えるため、打ちづらいと思いますね。145キロ以上の球速が出せます。大柄な左腕はプロでも貴重ですし、左打者をしっかり抑えるところからスタートしていけば、面白い投手になれると思います」

 沢田は、愛知大学野球の秋季リーグ戦で、5試合に登板して防御率1点台という結果を残している。左のリリーフ投手が不足している球団は、沢田の獲得を検討しているだろう。

NPBで鍛えてもらいたい貴重な大砲候補

 最後に、独立リーグから。BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに所属する三方陽登は、身長190cm、体重97kgの大型外野手だ。

 創志学園時代、西純矢(現・阪神)と草加勝(現・中日)の1学年下で、2年秋にはエースとして中国大会に出場するなど、大型右腕として評判だった。4年秋には、東都大学野球の二部リーグで初ホームランを放ち、成長を見せた。今年から、栃木ゴールデンブレーブスでプレーしている。

 今季は49試合に出場し、打率.286、5本塁打、33打点をマークした。体格を生かしたパワフルなバッティングで、5本塁打のうち2本が右方向に飛び、広角にも大きい当たりを打てる。49試合で47三振を喫しており、バッティングの確実性には課題が残るが、四死球は31個を記録しており、出塁率は.389と高い点が魅力である。

 9月27日に行われた、独立リーグの日本一を決める「独立リーググランドチャンピオンシップ」の準決勝、群馬ダイヤモンドペガサス戦で、7回に起死回生の逆転スリーランを放ち、スカウト陣に対して最後のアピールに成功した。NPBで鍛えてもらいたい貴重な大砲候補だ。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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