ソニー新社長決定で…「ソニーグループ」CEOはいったい誰に? 有力候補3人の名前
“カメラ”が足掛かりに
売上高約13兆円を誇るソニーグループの子会社であるソニー(株)は、テレビやカメラなどの電子機器を作っている。同グループにあって、「エレキ」と呼ばれている分野であり、昔からのモノづくりを担っているといっていい。
そのソニーでトップ交代の発表があったのは10月1日のこと。現社長兼CEOの槙公雄氏(61)が会長になり、執行役員の田中健二氏(59)が、来年4月、社長兼CEOに昇格することが発表されたのだ。
ソニーの幹部が言う。
「田中さんは、東京理科大を出て旧ソニーに入社しますが、トップへの足掛かりになったのは、カメラ部門(現在のイメージングプロダクツ&ソリューションズ事業本部)を担当したことです。ソニーの電子製品といえばテレビの『ブラビア』や、スマホの『エクスペリア』が知られていますが、利益ではカメラ部門がトップ。ミラーレス一眼のα7シリーズは、数十万円と高額ですが、ヒット商品となったのはご存じの通り。会長になる槙さんもカメラ部門の出身ですから、田中さんのCEO就任は順当といえます」
有力候補3人の名前
エレキ部門で新CEOが決まれば、やはり気になるのは、親会社ソニーグループの将来のトップだ。現CEOの十時(ととき)裕樹氏(61)が就任したのは今年4月、その前のCEOである吉田憲一郎会長(65)は7年間務め、さらにその前の平井一夫氏(64)は6年間CEOを担った。ということは、次のトップ人事は6~7年後になるのだろうか。
再びソニーの幹部の弁。
「そうなると、田中さんがグループのトップになる可能性は低い。現在59歳という年齢が引っかかってくるからです。しかも、エレキ部門の営業利益はゲームや音楽より低い。ご存じのようにソニーグループは、すでにコンテンツビジネスにかじを切っており、こちらが稼ぎ頭なのです」
では、誰が有力なのかというと、ビジネス誌では執行役CDOの小寺剛氏(56)や、執行役CFOで中国出身の陶琳氏(52)らの名前が報じられている。
「6~7年後のトップということなら、子会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントのCEOである西野秀明氏も有力です。まだ40代半ばですが、同社はプレイステーションを担当しており、ゲームはグループ全体の3割強の利益を稼ぎ出しているからです」(同)
まだ、当分先のことなのに、もうトップ人事が取り沙汰されてしまうのが、ソニーという会社なのである。






