「生涯楽天」から一転…則本昂大(34)に“メジャー移籍”報道 ターニングポイントは守護神のプライドを傷つけられた一戦か

スポーツ 野球

  • ブックマーク

また一人、功労者が……

 岡島豪郎(36)=引退、島内宏明(35)=戦力外通告に加え、また一人、楽天のチーム功労者が去ることになる。昨季、最多セーブのタイトルを獲得した則本昂大(34)が海外フリーエージェント(FA)権を行使するという。すでに米スポーツマネジメント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」と代理人契約も交わしたことも判明しており、東北楽天ゴールデンイーグルスを去る決心を固めた。

「ワッサーマン・メディア・グループは山本由伸(27)やダルビッシュ有(39)、鈴木誠也(31)らの大型契約もまとめています。代理人を務めた日本人選手が活躍しているので、メジャー各球団は売り込みがあれば、レポートもしっかり読んでくれるはず。則本は34歳という年齢ですが、35歳の菅野智之がオリオールズで結果を出したことも追い風になるかもしれません。ただ、菅野はNPB最終年で好成績を挙げましたが、則本は成績を落としています」(米国人ライター)

 楽天の米球界志望者と言えば、リードオフマンの辰己涼介(28)の話もしなければならない。23年の契約更改後の会見でその気持ちを明かしているが、こちらは今オフのポスティングシステムを使ったメジャーリーグ移籍が認められなかったようだ。

「シーズン中、何度か話し合いの場が持たれました。9月27日、石井一久ゼネラルマネージャー(52)がオリックス戦を視察し、その前後でも話し合いが行われたと聞いています」(地元メディア関係者)

 則本も球団に断りも入れずに代理人契約を結んだとは考えにくい。厳しい言い方になるが、投手としてのピークを過ぎた則本の退団は認めても、まだ伸びしろのある辰己の挑戦は認められないということか。則本は昨年10月に右足首を手術した影響からか、序盤戦は調子が上がらず、中盤戦以降も救援に失敗することもあった。

「ビハインドの場面での登板や、先発投手が早いイニングで崩れた際の試合中盤で起用される試合も少なくありませんでした」(前出・同)

 不本意なシーズンを送ったからだろう。今季7年の長期契約が終了することも重なって、「マー君(田中将大=36)の次は則本の番か?」の声も囁かれるようになった。

 昨年オフ、田中は野球協約が定める減俸制限(1億円超は40%)を超えるダウン提示を受け、「もう期待はされていないんだな」との言葉を残してチームを去る決断を下した。24年の一軍登板は僅か1試合で、21年の楽天復帰後の4年間は常に「負け」が「勝ち」を上回っていた。ダウン提示は止むを得ないとしても、「チーム功労者に対し、もっと違うアプローチの仕方があったのではないか」というのが大方の意見だった。

次ページ:ターニングポイントになった試合

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。