「わずか2年で1万円UP」 高騰し続ける「金」は今買うべきか? 初心者が陥りやすい“落とし穴”をプロが解説

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“高値づかみ”とならないために

 が、その一方で経済アナリストの豊島逸夫氏は、

「私は常々、有事の際に金の価格が上がったからといって飛びつき“ドカ買い”するのは『悪魔の選択だ』と、一般投資家に言い続けています」

 とのことで、

「有事というのは、プロにとって絶好の“売り場”です。投機筋はあらかじめ有事を察知して金を買い集め、いざとなったら利益確定売りを浴びせます。一般投資家が“やれ有事だ”と慌てて買いに走ってもはしごを外され、高値づかみとなるのがオチ。そもそも金は配当や利息といったインカムゲインを生まないため、資産運用においては脇役と心得るべし。金の本質はリスクヘッジにあるのです」(同)

 悪魔にそそのかされて欲を出しても後の祭り。有事の落とし穴に陥ってはならないのだ。

「平時において買い増しし、市場が混乱して株価が下落するなどした時に金を売って利益を確保する。本来の“有事の金”とは、これを指すものです」(同)

 有事に心躍らせるなど、厳に慎まねばならないというのだ。10月9日発売の「週刊新潮」では、これほどの高騰が続く世界的要因について詳報する。

週刊新潮 2025年10月16日号掲載

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