リリーバー「佐々木朗希」は“ブルペン崩壊”ドジャースを救うか…米メディアも「今季は26回もセーブに失敗。もう言葉もない」
首脳陣は速球を評価
「リリーバー・ロウキ」は、登板過多で炎上の続くブルペン陣の救世主になれるのか――。
ドジャースが9月25日(現地時間・以下同)、4年連続の地区優勝を果たした。優勝までのマジックを2とした同24日のダイヤモンドバックス戦では、佐々木朗希(23)がメジャーに復帰。7回にリリーフ登板し、1回無安打無失点と好投した。2三振を奪ったが直球の最速は99.8マイル(約160.6キロ)。地区優勝へ弾みをつける復帰となった。
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ド軍のデーブ・ロバーツ監督(53)が、佐々木のメジャー再昇格と「リリーフ起用」を明言したのは、現地時間9月21日のジャイアンツ戦後だった。
「アリゾナで本人と話し合う機会を設ける。彼は(再昇格のチャンスを)得るために必要なことをやった。でも、休養が必要なので、水曜日まで登板しない」
現地メディア関係者によれば、ロバーツ監督から佐々木の話題を切り出したという。同日のジャイアンツ戦は8回からマウンドに上がったブレイク・トライネン(37)が逆転を許し、地区優勝のマジックナンバーも「3」のまま。先発投手が試合の主導権を握っても、救援投手が踏ん張りきれない日々が続いていた。同監督は考え込むような難しい表情を見せていたが、暗い話を続けてはいけないと思ったのだろう。同日、マイナーの試合で登板した佐々木の名前をいきなり出し、話題を変えたそうだ。
「佐々木は18日のマイナー戦で、プロ入り初のリリーフ登板を果たしました。21日もリリーフで1イニングを投げ、計2回無安打無失点。3奪三振、1四球です」(現地メディア関係者)
このほぼ完璧な投球内容を見れば、ロバーツ監督がわざわざ佐々木の名前を出したのも分かる。が、米メディアは冷静にこう聞き返した。
「水曜日まで登板しないと言ったが、翌25日の木曜日には投げるのか」
ロバーツ監督は「まだ決めていないが」と前置きし、さらに「最短でなら、そうなるかもしれない」と含みを持たせた。
「マイナーでの佐々木の投球を、ドジャース首脳陣が評価しているのは本当です。なかでもロバーツ監督やマーク・プライヤー投手コーチ(45)が口にするのは、球速です」(前出・同)
同日の佐々木の最速は97.9マイル(約157.6キロ)だった。ロバーツ監督は「ボールも良かった」という言い方をしたが、話の前後で球速を口にしていたので、その場にいた記者団には「速いボールを投げていた」とのニュアンスに聞こえたそうだ。マイナーで実戦登板を果たした頃は、93マイル程度のスピードしか出ていなかった。しかし、ドジャース首脳陣が言う「球速」とは、スピードだけを指していなかった。
「プライヤー投手コーチが以前から指摘していましたが、佐々木の投げる直球はホームベース付近でトップスピードになっていないそうです。スプリングキャンプの後半から口にしていました。投球フォームに原因があるのか、不慣れなMLB公式球のせいなのか、負傷者リスト(IL)入りとなったインピンジメント症候群によるものなのかは教えてくれませんでしたが」(米国人ライター)
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