沢口靖子「還暦で月9ヒロイン」に勝機はあるか 「『科捜研の女』のイメージが強すぎて…」
退路は断たれた
「テレ朝としては『相棒』に“現役最長寿ドラマ”の称号を与えたいのかもしれません。どちらも現在は同じ水曜21時枠ですが、1年の半分は『相棒』が放送されています。残りの2クールを、4月期は井ノ原快彦の『特捜9』、7月期は東山紀之の『刑事7人』で分けていた。しかし、ジャニー喜多川氏による性加害問題の後始末で東山が芸能活動を引退することとなり、一昨年に『刑事7人』が終了。その穴を埋める形で『科捜研の女』が入り込んだ。7月期は『科捜研の女』で決まるのかと思いきや、今年は大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒のトリプル主演で『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』が放送され、平均視聴率8・5%と好成績を納めました。シリーズ化は確定的でしょう」
もっとも、4月期の「特捜9」もfinal seasonが放送されたので空きができた。来年は4月期「科捜研の女」、7月期「大追跡」、残りを「相棒」という形になるのだろうか。
「その可能性はありますが、来年4月までに新ドラマの企画が間に合えば、テレ朝はそちらを選ぶのではないでしょうか」
木曜21時の「緊急取調室」だって今年10月期からシーズンで終了となる見込みだ。そちらも来年は空きができるのではないか。
「木曜21時枠は『ザ・トラベルナース』が第2シリーズまで放送されていますし、新しいドラマを次々と放送しています。そこに『科捜研の女』が入るのは無理がありますし、これ以上引っ越しを求めるのも酷だと思います。さらに数字が落ちる可能性だってありますから」
いずれにせよ「科捜研の女」に終わりの時が近づいていることは間違いなさそうだ。
「だからこそ月9『絶対零度』は、沢口にとって正念場です。所属タレントが揃う東宝カレンダーだって、看板となる表紙を長澤まさみに奪われて20年が経ちました。月9が失敗に終われば、沢口の指定席となっている大トリの12月だって他の所属女優に奪われかねません」
前編【テレ朝は「科捜研」を「やめたくてもやめられなかった」…沢口靖子がこの秋「月9」に“電撃移籍”のワケ】では、テレ朝の懐事情と東映との関係、フジの目論見についても言及する。






