YouTubeで朗読され「今までで一番怖い話」と話題 異色のホラー作で「ドラえもん」を思い出した
乗馬シーンにも初挑戦
劇中では乗馬シーンにも初挑戦した。
「愛知牧場で教えていただいたんですが、先生の教え方がとても上手で1日である程度乗れるようになりました。俳優としても良い経験でした」と振り返る。一方で「馬は生き物なので、長時間待機でストレスが溜まってしまったんです。撮影の時に暴れそうになり、危うく落馬しかけました」とヒヤリとしたエピソードも明かした。
現場の雰囲気は意外にも穏やかだったという。「井上監督はロシアでも撮影経験があって海外チームのようなスタイルを持ち込んでくれました。リラックスしたアットホームな空気感の中で撮影できました」と語る。共演者との関係も良好で、「皆さん本当に素敵でした。子役の塚尾桜雅(おうが)君もすぐになついてくれて、現場が和やかになりました」と笑顔を見せた。
撮影は昨年9月末から10月中旬にかけて行われ、ラストシーンは徹夜のナイトロケも敢行した。「時期的に暑すぎず寒すぎず、気候もちょうど良かったですね」
完成した映画を観た感想については「CGや効果が加わって壮大な世界が広がっていて、想像をはるかに超えていました」と驚きを隠さない。さらに「井上監督の編集は独特で、あえて関係ないカットを挿入したり、露出を落として暗くしたりと独自の演出がありました。世界観がより際立って、何度も観返したくなる作品になっていました」と語った。
脚本を読んだときには、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」や「ドラえもん」の長編映画を思い出したという。
「家族を探す冒険という構図が共通していると思いました。ホラー映画が好きな方だけでなく、ファミリー映画としても楽しんでほしいです。大人も子供も一緒に観てワクワクできる作品になっています」と力を込める。「僕自身も完成した作品を観て、子供に戻ったような気持ちになりました。小学生や子供たちが『こんな世界があるんだ』と感じてもらえるような映画だと思います」とも語り、「男神」が幅広い世代に届くことを願った。
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後編【12歳で子役デビューも…20代は恵比寿の飲食店でバイト「客と喧嘩しかけた」 それでも俳優を辞めなかった理由】では、遠藤が子役時代、不遇のアルバイト時代などを振り返っている。
□遠藤雄弥(えんどう・ゆうや)
1987年3月20日、神奈川県出身。2000年に「ジュブナイル」(山崎貴監督)で映画デビュー。その後も多くの映画やドラマ、舞台に出演するなど、役者として活動の幅を広げている。第38回高崎映画祭にて映画「辰巳」(小路紘史監督)で最優秀主演俳優賞を獲得。2025年以降も「室町無頼」(入江悠監督)、「ザ・ゲスイドウズ」(宇賀那健一監督)、「東京予報-映画監督外山文治短編作品集-」の一編「名前、呼んで欲しい」、Netflixシリーズ「イクサガミ」(藤井道人監督)、「仏師」(田中綱一監督)など。
















