俳優・中尾明慶さんが「心をリセット」した大人の関西2日旅 「万博」で未来を、「奈良」で古を体感!
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酷暑とは思えないほど、さわやかな風が吹き抜けていった。奈良盆地を見晴らす若草山の頂きで、両手をひろげて思いっきり深呼吸したのは、俳優の中尾明慶さんだ。
「奈良では“無”になれるというか、心をリセットできます。初めて訪れたのは中学校の修学旅行ですが、大人になってから再訪すると、まったく別の奈良へ来ているみたいです」
俳優・MCとして多忙な日々を送る中尾さんが、8月中旬、撮影の合間のオフタイムに、関西をめぐる2日旅を満喫した。いよいよ終盤を迎える大阪・関西万博をあえて「夜」に楽しんだ上で、翌日は奈良をゆっくり堪能。「心をリセットする」旅の極意とは? 万博で「未来」を、奈良で遥か「古」を――。まったく異なる関西、まったく異なる時代を体感する、今しかできない関西旅を、中尾さんとともにお伝えする。
もう一人の自分が問いかけてくる!「null2(ヌルヌル)」の異空間へ
日中の暑さや混雑を避け、夕暮れ頃から楽しむ「夜万博」が人気と聞いて、夕刻に万博会場を訪れた中尾さん。
「一度テレビ収録で来ましたが、開幕して間もない時期で混雑していたこともあり、エキサイティングでしたが、何がなんだかわからないうちに滞在時間が終わってしまいました。2度目の今回は、入館するパビリオンをしぼってじっくりと体験したいです」(中尾さん・以下同)
まずは、メディアアーティストの落合陽一氏がプロデュースし、生命体のように動く建築も話題となっているシグネチャー・パビリオンの「null2」へ。
鏡を張り巡らせた展示室内に足を踏み入れると、目まぐるしく変化する色彩豊かな映像に360度囲まれた。「ミラードボディ」と名付けられたデジタル技術で「デジタルヒューマン」として分身化した来場者自身が語りかけてくる。自分ともう一人の自分、現在と未来、現実と異次元――パビリオンのなかでさまざまな事象が交錯する。中尾さんも、天井を見たり床を見たり、分身と対峙したりと忙しそうだ。
「null2では『何だコレ!?』の連続で、とても刺激的でした。僕の想像力と理解力を超えていましたね。チャンスがあれば、会期中に再度体験したいです」
異国情緒たっぷりの海外パビリオンで「未知の味」に遭遇
次は、海外パビリオンの中でも屈指の人気を誇るサウジアラビア王国館へ。オアシスの中にある迷宮のように入り組んだ通路を進むと、夜の名物になっているプロジェクションマッピングが始まった。アラビアンミュージックが流れる中、摩天楼、宇宙、花火のように、壁が美しく変化する様子に、来場者が酔いしれる。
サウジ館では、館内のレストランやカフェで提供される「サウジコーヒー」も大人気。ホストからゲストへの敬意がこめられた、コーヒーによるサウジ流のおもてなしの流儀にしたがい、中尾さんも「フィンジャン」と呼ばれるカップを受け取り、厳かに口に運んだ。
「僕は、自分でもちょっと特別と思うほどのコーヒー好きですが、サウジコーヒーは初めて。香辛料の効いた、ちょっとスパイシーな味わいで、今まで飲んできたコーヒーの概念を覆すようなフレーバーでびっくりしました」
人気急上昇中の“夜の万博”
サウジ館を出る頃には19時半をまわり、すっかり陽が落ちていた。海に面した万博会場からの夕焼けや、夜に開催される水上ショーも「夜万博」の見どころだが、この日はあいにくの荒天で見られなかった。
雨もおさまったところで、万博会場をぐるりととりまく「大屋根リング」にのぼってみた。昼の万博と夜の万博は、まったく別のテーマパークを訪れた気持ちにさせられる。昼間はエキサイティングなエンタテインメント会場。夜の帳が下りると、ロマンティックな大人の雰囲気になる。
リングの内側では各パビリオンの照明が灯り、未来都市のように美しく光り輝いている。その光が大阪港の波間をゆらゆらと照らし、見飽きることがない。大屋根リングにのぼった中尾さん。夜の万博会場を吹き抜ける潮風にあたりながら、「ふぅっ」と息をついた。
未来社会を体験させてくれた万博に別れを告げる時間はあっという間にやってきた。名残惜しく、開催期間内にまた訪れることを約束して大屋根リングから手を振った。
「未来」と「最先端」がひしめき、世界中から人が集まっている万博で高揚しきった心をクールダウンするため、翌日は古都、奈良に脚を延ばすことにした。
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奈良への一人旅は心をニュートラルにしてくれる
「気持ちいいー、明日からも頑張れる!」
標高342メートル。奈良・若草山の頂きで、中尾さんが深く息を吸い込んだ。
若草山は、世界文化遺産“古都奈良の文化財”の1つ。山頂からは奈良盆地が一望でき、奈良の町並みや平城宮跡が眼下に広がる。この景色を体験するために、蝉の鳴き声に励まされ、食べ物をもらおうと懐いてくる鹿たちをあやし、汗を拭き拭き山道を登ってきた。
「人には旅が必要だと思うんです。僕らの仕事は、明日がなかなか見えない職業です。1年後に自分がどうしているかもはっきりとはわかりません。心配し過ぎてもいけないし、楽観し過ぎてもいけない。“恐れず油断せず”の状態を保つことが大切だと思っています。そのためには、旅で『心をリセットする時間』が必要なんです。東京にいると現実をいろいろ考えてしまうけれど、旅先では脳内を空っぽにできます」
だから、中尾さんは1年に4,5回、一人でふらっと旅に出る。
「地方での撮影のときに、早めにロケ地に入ったり、オフの日などに近くをまわったりしますね。関西へは、新幹線で京都か新大阪まで行って、そこからレンタカーで京都市内をまわったり、奈良まで行ったり。最小限の着替えだけを持って、思いつくままクルマを走らせます」
居心地のよさそうなホテルを予約し、土地のものを食べさせてくれる飲食店を探し、大浴場を見つけたらざぶんと浸かる。
「ぼーっとする場所はどこでもいいんです。若草山からの絶景を眺めながらでも、街のレストランのカウンターでおいしいお酒を呑みながらでも、風呂に浸かりながらでも。今はスマホがあって、いつでもどこでも誰とでもつながれる分、意識しないと一人にはなれないので、そういう時間を作って気持ちを整えるようにしています」
●若草山
0742-22-0375(奈良公園事務所)
【バスで山麓まで】JR奈良駅、近鉄奈良駅から奈良交通バス(市内循環外回り)「東大寺大仏殿・春日大社前」または「春日大社表参道」下車、徒歩約15分
【車で山頂まで】新若草山ドライブウェイ(有料)を経て若草山頂駐車場(駐車料金無料)から徒歩5分
3月第3土曜日~12月第2日曜日 9時~17時
入山料/大人150円 小人80円
https://www3.pref.nara.jp/park/item/2585.htm
豆屋、氷屋、刀屋……。ならまちで時代をさかのぼる
若草山を下り、市内中心部の「ならまち」エリアを歩いた。このあたりはかつて平城京の“外京”とされ、世界遺産になっている元興寺の境内地でもあった。江戸期、明治、昭和……そして令和。時代が進んでも、はるか昔の面影を残している。
表通りは外国人客も多く賑やか。それでも、ひと筋入ると、別の町に来たかのように人の気配が薄まる。豆屋、氷屋、刀屋……があり、奈良では路地に迷い込むことすらも愉しい。時代をさかのぼったような、時代劇のシーンのなかにいるような気持ちになれる。古民家を改修した和食店やカフェや小さな旅館も並び、和服姿の女性がカラカラと下駄の音を響かせていく。
中尾さんが昼食をとるために選んだのは「粟 ならまち店」。奈良の町屋を改修した和のたたずまい。カウンターには朝採ったばかりのみずみずしい野川きゅうり、ひもとうがらし、紫とうがらし……などの大和伝統野菜。新鮮な食材は例外なく美しい。そして鎌倉時代から食されているという黒毛和牛、大和牛も提供している店だ。
「うっま! こんなに甘いタマネギがあるんですね」
畳敷きの小部屋に通されて、テーブルに運ばれてきた朝採れのタマネギのグリルに、中尾さんは目を輝かせた。
●粟 ならまち店
奈良県奈良市勝南院町1番地 0742-24-5699 ※要予約
近鉄奈良駅より車で約4分、徒歩約10分
【昼の部】11:30~14:30(最終入店13:00/L.O.14:00)
【夜の部】17:30~21:00(最終入店19:00/L.O.20:30)
https://www.kiyosumi.jp/naramachiten
薬師寺で感じた日本人の底力
この旅で、中尾さんが最後の訪問先に選んだのは薬師寺だった。
「中学生のときの修学旅行や、大人になってからのロケで奈良には何度も来ていますが、薬師寺を訪れる機会はなかったので、ぜひ伺いたいと思っていました」
薬師寺は、奈良市街の中心部から車で20分ほど、電車で15分ほどと少し離れた「西ノ京」エリアに位置する。100年前、1000年前から現在まで変わっていないのではないかと感じるほどの静寂に包まれた境内を、見渡しながら中尾さんが言う。
薬師寺は、680年に天武天皇が皇女である後の持統天皇の病をいやすために発願。その天武天皇の没後、持統天皇が藤原京(現橿原市)に造営し、710年の平城遷都の際、奈良の現在の地へ移された。その後いく度かの地震や戦火に見舞われてきたが、国宝の東塔は、創建時のまま、令和まで現存している。
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「年齢も40に近づくと、中学の修学旅行のときとは違って、古刹のありがたみが身に沁みます。お寺の方に伺いましたが、東塔の修復は、木材を丁寧に解体して組み立て直していったそうです。途方もない作業だったはず。そういうことを丹念に行ってきた日本人の底力を思い知りました。大人になってから、こうして薬師寺に来られてよかったです」
薬師寺金堂の国宝、薬師三尊像にも対面した。中央に坐する薬師如来像のお顔は福々しく、中尾さんに微笑んでいるようだった。
●法相宗大本山 薬師寺
奈良県奈良市西ノ京町457 0742-33-6001
近鉄西ノ京駅より徒歩約1分
9時~17時(拝観受付は16時30分まで)
拝観料(個人)/大人1000円 中高生600円 小学生200円
https://yakushiji.or.jp/
そんな薬師寺からも元気をもらい、境内の白く輝く砂利をザックザックと踏みしめ、中尾さんは奈良を後にした。
「奈良にはお寺が約1800あるそうです。一生かかってもまわれません。言い換えると、一生まわり続けられる町だということです」
世界の未来社会を体現する大阪・関西万博。約1300年前から変わらずにある、奈良の古刹や町並み。2日間の短い旅だったが、まったく違う世界、社会、時代を体験できた。関西は、これからやってくる未来と遥か古が共存している今こそが訪れどきだろう。
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■提供:JR東海















